バスツアーは季節に応じた話題の絶景スポットや、グルメや温泉ほか、旅の旬を熟知している旅行会社の「こだわり」が詰まったバラエティに富んだ商品がいっぱい。日本には春夏秋冬の四季があり、それぞれの季節が自然の風景を彩り、美しい景観を楽しませてくれます。「お花」はバスツアーの人気テーマの一つ。季節に応じたお花の名所を訪ねて、色彩豊かな景観を楽しむことができます。ここでは春を彩る桃の花を観賞するバスツアーについて紹介します。
桃の花について
ハナモモとは?
桃の花は中国原産の落葉高木です。果実がなる桃とは異なり、観賞用の花で「ハナモモ」と呼ばれます。春先には可愛らしい花々を咲かせて人々を和ませます。桃の花は3月後半から5月にかけて花を咲かせます。一重咲き、八重咲があり、花の色は赤やピンク、白と様々です。ひな祭りの時に桃の花が飾られるのは旧暦のひな祭りの時期に桃の花が咲いていたからです。
ハナモモの主な品種
菊桃
菊桃は名前の通り、菊の花のような細い花びらをした八重咲きの桃の花です。鮮やかなピンク色の花を咲かせます。
矢口
ひな祭りの切り花として使われる品種です。大輪で明るい桃色が美しい桃の花です。
源平
赤と白の花を咲かせる品種です。1つの木に赤と白の花を咲かせることから、源平という名前が付けられたと言われています。
寿星桃
淡いピンク色で八重咲きの桃の花を咲かせます。
桃の花 バスツアー 人気スポット
新府桃源郷(山梨県)
新府桃源郷は、南に富士山、北に八ヶ岳、東に茅ヶ岳、西には鳳凰三山などの山々を眺めながら桃の花を楽しめます。戦国大名の武田氏の最期の居城だった新府城跡があります。桃の花が咲く時期は、残雪の南アルプスと一面に咲き誇る桃の花が織り成す色彩のコラボレーションを楽しめます。
笛吹桃源郷(山梨県)
笛吹市は4月になると約30万本の桃の花が咲き誇ります。市内の八代町一帯は毎年、ピンク色に染まります。主な見どころは八代ふるさと公園。撮影のロケ地になることも多い絶景の公園です。毎年3月下旬から4月中旬にかけて「笛吹市桃源郷春まつり」が行われます。
古河公方公園(茨城県)
室町時代に鎌倉公方足利成氏がこの地に移り、館を構えました。以降130年にわたって「古河公方」として勢力を誇りました。園内には矢口、源平、菊桃、寿星桃、寒白桃の5種類の花桃があり、毎年春になると園内は鮮やかなピンク色に染まります。毎年3月20日から4月5日まで「古河桃まつり」が開催されます。
阿智村(長野県)
環境省による全国星空継続観察で、「星が最も輝いて見える場所」第一位に選ばれた長野県阿智村は花桃でも有名です。伊那谷〜木曽谷を結ぶ国道256号線は「はなもも街道」と呼ばれていて、約40kmにわたり10,000本の花桃が植えられています。月川温泉郷では約4kmの沿道を中心に約5,000本もの花桃が咲き誇ります。花が開花する時期には「はなももの里 花桃祭り」が開催、花桃のライトアップもあります。阿智村の桃の花は福沢諭吉の娘婿にあたる福沢桃介氏が、ミュンヘンで見た3色の花桃の美しさに感動し、3本の苗を購入したことに始まります。バスツアーでは花桃の観賞と夜は星空観賞も楽しめる宿泊付きのツアーも催行。カップルにおすすめです。
花見山公園(福島県)
写真家の故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と称えて全国に紹介し、花の名所として知られるようになりました。花木栽培農家が「みんなに綺麗な花を見てもらいたい」と長い歳月をかけて作りあげた公園には梅、桜、ハナモモなど約70種類もの花々が咲きます。百花繚乱のごとく一斉に咲き競う様は圧巻です。
わたらせ渓谷鉄道神戸駅
わたらせ渓谷鐵道の神戸駅周辺では300本の桃が植えられていて、桜とともに、鮮やかなピンクの競演を楽しめます。駅舎とプラットホームは登録有形文化財。花桃と桜に囲まれたレトロな駅舎はとってもフォトジェニックです。かつて東武日光線で使われていた列車を活用した「レストラン清流」での食事もおすすめです。
桃の花 バスツアー 集合場所
桃の花を観賞するバスツアーは新宿、名古屋を発着するコースが多いです。新宿発のコースの中には1泊2日で、桃の花と星空観賞、そして温泉宿に宿泊するカップルや女子旅におすすめのコースもあります。
まとめ
バスツアーの大きな魅力は何といっても移動が楽なこと。公共交通機関ではアクセスが不便な場所でも「バスツアー」なら直行することができます。またマイカーで行く場合、カーナビが普及しているとはいえ、慣れない道の運転でありがちなのが道迷いの心配も無用。自分で車を運転しなくてもいいので、アルコールも飲めます。バスツアーに参加して、桃の花を観賞してはいかがでしょうか。