富山県のJR城端線・氷見線で運行している観光列車が「ベル・エ・モンターニュ・エ・メール」。フランス語で「美しい山と海」を意味します。愛称は「べるもんた」。沿線の山と海の変化に富んだ美しい景色を車窓から楽しめる列車の魅力を記事で紹介します。
沿線は万葉集ゆかりの地
JR城端線は富山県高岡市の高岡駅から南砺市の城端駅まで、JR氷見線は高岡駅から氷見市の氷見駅まで運行している路線です。高岡の伏木には越中国の国府が古くは置かれていて、万葉歌人として有名な大伴家持が国司として赴任。在任中に多くの歌を詠みました。高岡市雨晴海岸から氷見市松田江の長浜まで続く砂浜は、 「白砂青松百選」や「日本の渚百選」に選ばれている富山の絶景スポット。遠くには立山連峰の雄大なパノラマも見ることができます。
「ベル・エ・モンターニュ・エ・メール」の車両
車内は沿線の伝統工芸品「井波彫刻」や「高岡銅器」をイメージした吊り革の装飾物が特徴的です。車窓は窓枠が額縁風にデザインされていて、最大幅は2.52メートル。雄大な立山連峰もダイナミックに楽しむことができます。また合掌造りや花などを題材にした伝統工芸品「井波彫刻」や「庄川挽物木地」の茶碗や「越中三助焼」の湯飲みなどが展示されています。
「ベル・エ・モンターニュ・エ・メール」車内での食事
新鮮な富山湾の海の幸を楽しめるのも魅力。食事は予約制で乗車日の3日前の17:00までにVISIT富山のサイトで申し込むことができます。申込む前に既に乗車券・特急券を購入する必要があります。富山湾の新鮮な海の幸を使った鮨5貫を楽しめる「ぷち富山湾鮨セット」や「天然の生け簀」と称されている富山湾で揚がる鮮度抜群の地魚と富山県産米を使った「ぷち富山湾丼セット」、「富山湾の宝石」とよばれる白エビと、紅ズワイ蟹を使った「白エビと紅ズワイ蟹のお造り」など富山の「海の幸」を単横しながら列車の旅を楽しめます。
「ベル・エ・モンターニュ・エ・メール」の運行スケジュール
列車は土・日曜日に運転されます。
【城端線(土曜日)】
○高岡・新高岡 ⇒ 城端方面
列車名 | 高岡 | 新高岡 | 砺波 | 福野 | 福光 | 城端 | 所要時間 |
べるもんた51号 | 9:38発 | 9:42着 | 9:58着 | 10:06着 | 10:14着 | 10:22着 | 44分 |
9:43発 | 9:59発 | 10:07発 | 10:15発 | ||||
べるもんた53号 |
13:08発 |
13:11着 | 13:30着 | 13:38着 | 13:48着 (13:47着) |
13:56着 (13:55着) |
48分 (47分) |
13:12発 | 13:31発 | 13:41発 | 13:49発 (13:48発) |
○城端 ⇒ 新高岡・高岡方面
列車名 | 城端 | 福光 | 福野 | 砺波 | 新高岡 | 高岡 | 所要時間 |
べるもんた52号 | 10:43発 | 10:49着 | 10:59着 | 11:07着 | 11:24着 | 11:29着 | 46分 |
10:53発 | 11:00発 | 11:08発 | 11:25発 | ||||
べるもんた54号 | 14:10発 | 14:16着 | 14:24着 | 14:34着 | 14:54着 | 14:59着 | 49分 |
14:17発 | 14:27発 | 14:35発 | 14:55発 |
【氷見線(日曜日)】
○砺波・新高岡・高岡 ⇒ 氷見方面
列車名 | 砺波 | 新高岡 | 高岡 | 伏木 | 雨晴 | 氷見 | 所要時間 |
べるもんた1号 |
9:45発 |
10:00着 | 10:04着 | 10:35着 | 10:47着 |
10:55着 |
70分 |
10:01発 | 10:24発 | 10:38発 | 10:48発 | ||||
べるもんた3号 |
― |
13:58発 |
14:01着 | 14:37着 | 14:51着 |
14:59着 |
61分 |
14:25発 | 14:40発 | 14:51発 |
○氷見 ⇒ 高岡・新高岡方面
列車名 | 氷見 | 雨晴 | 伏木 | 高岡 | 新高岡 | 所要時間 |
べるもんた2号 |
11:06発 |
11:13着 | 11:23着 | 11:37着 |
12:10着 |
64分 |
11:13発 | 11:26発 | 12:07発 | ||||
べるもんた4号 | 15:15発 | 15:22着 | 15:32着 | 15:48着 | ― | 33分 |
15:22発 | 15:35発 |
高岡市内には「高岡市山町筋伝統的建造物群保存地区」と「高岡市金屋町伝統的建造物群保存地区」という歴史情緒あふれる街並みが残されているエリアがあります。北陸新幹線の開通で便利になりました。美しい海岸、雄大な山々のパノラマ、そして歴史・文化を楽しめる高岡・氷見の魅力を楽しんでみてはいかがでしょうか。