宮崎アニメのモデルになった風光明媚な港町 鞆の浦

宮崎アニメ 「崖の上のポニョ」のモデルになった地

宮崎駿監督制作のアニメ「崖の上のポニョ」は見た人も多いかと思います。海沿いの街を舞台にして「人間になりたい」と願うさかなの子のポニョと5歳の少年の宗介の心温まる物語です。宮崎監督はスタジオジブリの社員旅行の際に鞆の浦を訪れて大変気に入りました。その後、鞆の浦に一軒家を借り切って2か月間滞在して、アニメの構想を練りました。また数々の映画やドラマ、CMのロケ地にもなった場所です。一帯は瀬戸内海国立公園の一部でもあります。

万葉集にも詠われた潮待ちの港

瀬戸内海の海流は満潮時に豊後水道や紀伊水道から瀬戸内海に流れ込んでいます。鞆の浦の沖合は瀬戸内海のほぼ中央に位置していて、鞆の浦を境にして潮の流れが逆転しています。満潮時には鞆の浦の沖合で海流がぶつかります。そして干潮の時には鞆の浦の沖合を境にして東西に分かれて潮が流れ出していきます。昔、陸地を目印にした沿岸航海が主流だった時代には瀬戸内海を横断するには鞆の浦で潮の流れが変わるのを待つ必要がありました。遣唐使もこの港に立ち寄っていて、万葉集にも詠われている歴史ある港です。万葉歌人、大友旅人が大宰府での任期を終えて都に戻る際に亡き妻を偲んで詠った次の歌があります。

我妹子が 見し鞆の浦の むろの木は 常世にあれど 見し人ぞなき

「むろの木歌碑」としてこの歌の歌碑があります。遠い昔にタイムスリップした気分で街を歩いてみてはいかがでしょうか。

 

ノスタルジックな雰囲気の港町

古くから海上交通の要衝として栄えた鞆の浦でしたが近代以降は鉄道駅や幹線道路など陸上交通の発達に伴って地理的な条件も相まって鞆の浦は開発からは取り残されました。しかし、それが幸いして今でも古くからの街並みがよく残されています。かつては港沖を埋め立てて橋を架ける計画もありましたが、景観保全を望む強い声に押されて計画は中止されました。平成29年末には国の重要伝統的建造物保存地区に指定されました。中世の骨格を引き継ぎながら江戸中期までに整えられた地割に,江戸時代からの伝統的な町家や寺社,石垣等の石造物,港湾施設などが一体となって今も残されています。古くからの繁栄をしのばせる町屋で代表的なのは国の重要文化財に指定されている大田家住宅、大田家住宅朝宗亭です。寺社の境内には建物と共に石垣や燈籠、石碑等の石造物が残されています。港には,江戸後期から明治前期までに整備された,雁木や船繋 石、常夜燈、浜蔵が残されています。クルーズで近くに寄港した際、また寄港した際にはぜひ足を延ばして時間が止まったかのような癒しのひと時をお過ごしください。

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スイスを中心にヨーロッパ各地を 鉄道パスを使って旅してきました。 近頃は日本の良さも改めて見直していて、 「日本再発見」に目覚めています。

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