ハネムーンでも人気の地中海クルーズ。マルセイユはフランス第2の都市。地中海クルーズの寄港地でもあり、発着地でもあります。南仏といえばプロヴァンス。マルセイユはプロヴァンス観光の拠点の町です。マルセイユに寄港した際、船の乗下船後のプロヴァンス観光は旅の思い出に華を添えることでしょう。先日、エクス・アン・プロヴァンス、リュベロン地方の村々を紹介しました。今回はアヴィニョンとアルル、その周辺の町を紹介します。
クルーズの寄港地 マルセイユ
マルセイユは紀元前600年にギリシアのフォカイア人が築いた植民都市「マッシリア」にはじまるフランス最古の都市です。マルセイユの象徴といえるのが、ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院。アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」で有名になったイフ城やル・コルビュジエが設計したシテ・ラディユーズ、19世紀までの貿易の中心として栄えた港である旧港が見どころです。
マルセイユからのおすすめエクスカーション
アヴィニョン
アヴィニョンは1309 年から 1377 年まで教皇庁が置かれていました。「アヴィニョン捕囚」といわれる時期です。当時の教皇宮殿は現在でも残されていて、中世ゴシック様式建築の中でも最大級の建築物となっています。プチ・パレは司教館として建てられた建物。現在は美術館として利用されています。アヴィニョンの旧市街は教皇庁が置かれていた時期に築かれた城壁に囲まれています。旧市街に今も残されている中世の建築群は「アヴィニョン歴史地区:法王庁宮殿、司教関連建造物群及びアヴィニョン橋」として世界遺産に登録されています。
アルル
フランス人作曲家ビゼーが作曲した代表的なオペラ「アルルの女」の舞台になったアルル。ゴッホが描いた作品の舞台としても知られています。アヴィニョンから電車で約20分ほどで到着します。町の最大の見どころは古代ローマ時代の円形闘技場。ローマのコロッセオやヴェローナの円形競技場にも負けず劣らずのスケールを誇っています。円形闘技場のすぐ近くには古代ローマ時代の古代劇場跡があります。現在でも夏にはコンサートやオペラが上演されています。円形競技場や古代劇場も含めて古代ローマ時代の遺跡・遺構7件とロマネスク期の教会が1件が「アルル、ローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」として世界遺産に登録されています。
サン=レミ=ド=プロヴァンス
精神を病んだゴッホが入院した病院のある街として有名な町。12世紀に建てられて、18世紀以降は精神科の病院になっていたサン・ポール・ド・モーゾール修道院にゴッホは約1年間入院していました。預言者ノストラダムスの出生地でもあります。ラベンダー畑も有名。朝市、グルメや雑貨などお土産が買えるカフェやお店も建ち並んでいます。
レ・ボー=ド=プロヴァンス
レ・ボー=ド=プロヴァンスは「フランスで最も美しい村」に登録されている村。アルピーユ地方自然公園の真ん中に位置しています。オリーブの木や実のグリーン、石灰質の石や岩の白、青いプロヴァンスの空がそろった、色彩に富んだ美しい村です。中世やルネッサンス期の遺産である多くの建造物を見ることができて、アートギャラリーや美術館として利用されている建物もあります。
まるで絵葉書みたいな美しい町や村が点在しているプロヴァンス地方。特にハネムーンにはうってつけ。最大の難点は公共交通機関がとぼしいこと。クルーズに参加するとそれぞれの寄港地でオプショナルツアーが組まれています。オプショナルツアーに参加して、「あなただけの」お気に入りのプロヴァンスの町を見つけてはいかがでしょうか。