バスツアーは季節に応じた話題の絶景スポットや、グルメや温泉ほか、旅の旬を熟知している旅行会社の「こだわり」が詰まった魅力的な商品がいっぱい。芸術の秋、食欲の秋はバスツアーの本数もいっぱい。ここで秋のバスツアーの中でも特に人気の紅葉を中心にバスツアーの魅力を紹介します
バスツアーの魅力
まずは「バスツアー」の魅力について。その大きな魅力は何といっても移動が楽ということではないでしょうか。公共交通機関ではアクセスが不便な場所でも「バスツアー」なら直行することができます。またマイカーで行く場合、カーナビが普及しているとはいえ、慣れない道の運転でありがちなのが道迷い。道に迷って、大幅に時間をロスすることも少なくないです。道路事情にも精通した「運転のプロ」が運転する「バスツアー」ならそんな心配もありません。また自分で運転しなくてもいいので、日本酒やワインといったアルコールも飲むことができます。また料金には食事代に加えて、立ち寄りスポットの入場料や施設使用料、高速料金などが含まれているものもあるので、とてもお得。参加の受付も出発日の間際近くまで受け付けるコースも多いです。
バスツアーで訪ねる紅葉スポット10選
日本の秋を美しく彩る、赤や黄色の「紅葉」。秋には、鮮やかに染まった山や森を本格的に散策するものや、ロープウェイで空中から紅葉を眺めるものなど、旅行会社のこだわりがいっぱいの様々なバスツアーが組まれれています。バスツアーで訪ねる紅葉スポットを紹介します。
日光
徳川家康を祀る世界遺産・日光東照宮のある日光。日本有数の紅葉スポットで日光の秋の風物詩です。日光東照宮周辺をはじめ、市街地と中禅寺湖や奥日光を結ぶ観光道路いろは坂、いろは坂を登り切った奥日光の入り口に位置する中禅寺湖、中禅寺湖から岸壁を一気に流れ落ちる日本三大名瀑のひとつ華厳の滝、中禅寺湖に注ぐ湯川にある竜頭の滝など日光のエリア内でも紅葉の見どころは尽きません。
立山・黒部アルペンルート
立山黒部アルペンルートは、富山県立山町の立山駅と長野県大町市の扇沢駅とを結ぶ山岳観光ルートです。立山連峰の景観を望む立山ロープウェイ、全線地下式のケーブルカー、黒部ダム建設に用いられたトンネルを通るトロリーバス、国内一の堤高を持つ黒部ダムの堰堤上の徒歩での移動など、雲上に広がる立山黒部の雄大な景観と四季折々の自然を楽しみながらさまざまな乗り物を乗り継いで移動します。
黒部峡谷鉄道トロッコ電車
黒部峡谷鉄道トロッコ列車は宇奈月駅から欅平駅を走る鉄道。日本一深いV字峡谷の全長20.1kmを片道約1時間20分で結んでいます。沿線は深く切れ込む険しい峡谷の大自然が続いて絶景の連続です。もともとは黒部川の電源開発を目的に建設が進められた鉄道が観光活用されている鉄道です。春先の谷間の残雪や新緑から秋の紅葉まで四季折々の雄大な自然を楽しむことができます。
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河口湖もみじ回廊
河口湖の北岸約150mに60本ほどの巨大もみじが立ち並ぶ「河口湖もみじ回廊」。雪化粧をした雄大な富士山の絶景と色鮮やかな紅葉のコントラストはうっとりします。「河口湖もみじ回廊」を中心に毎年「富士河口湖紅葉まつり」が開催されます。イベントの期間中は紅葉のライトアップがあり幻想的な情景を楽しむことができます。
昇仙峡
国指定特別名勝の昇仙峡。約4kmにわたって続く渓谷には、主峰の覚円峰(かくえんぼう)をはじめ、断崖や奇岩が織りなす自然景観と仙娥滝をはじめとした美しい滝が魅力。鮮やかに彩られた紅葉と自然美のコラボレーションを楽しめます。標高差があるため10月中旬から11月下旬にかけてと1カ月以上も紅葉が続くのも魅力です。
袋田の滝
「袋田の滝」は久慈川の支流滝川に架かっていて、高さ120m、幅73mの大きさを誇り、日本三名瀑の1つに数えられています。滝の流れが大岩壁を四段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれています。西行法師がこの地を訪れた際、「花もみち 経緯にして 山姫の 錦織出す 袋田の瀧」と詠んで、その魅力を称えました。
修善寺温泉
夏目漱石、井伏鱒二などの文豪に愛された温泉街。桂川の通称で知られる修善寺川に沿って温泉や旅館が立ち並び、清々しい竹林の小径や朱塗りの橋、趣きのある店や足湯等などが点在しています。弘法大師が開いた寺院「修禅寺」に地名が由来しています。ノスタルジックな和風の町並みは「伊豆の小京都」とも呼ばれています。元久元年(1204)、この地に幽閉された鎌倉幕府第2代将軍源頼家が暗殺された悲劇の歴史の舞台でもあります。「竹林の小径」付近を流れる桂川沿いや、修禅寺境内で温泉情緒たっぷりの紅葉を楽しめます。
清津峡
清津川を挟んで切り立つ巨大な岸壁がV字型の大峡谷をつくっていて、雄大な柱状節理の岩肌とエメラルドグリーンの清流が織りなす景観美が見ごたえ抜群です。清津峡渓谷トンネルは平成30年(2018)に大地の芸術祭にて、アート作品として改修されました。人間と自然の関係をあらためて考え、地元の人々とこの地を訪れた人々を土地の圧倒的な美しさに再びつなげることを願って、自然の「5大要素」である木、土、金属、火、水を利用しながら、周囲の景観と調和した建築的な空間とアーティスティックな雰囲気をつくりだしています。
わたらせ渓谷鉄道
絹織物の産地、桐生駅を起点に走るわたらせ渓谷鐡道のわたらせ渓谷線。旧国鉄時代は足尾線を引き継いで運行されている第三セクターのローカル列車です。渡良瀬川の上流を渓谷に沿って走る路線です。車窓からは渓谷に加えて初夏の新緑、秋の紅葉を楽しめます。特に秋の紅葉の美しさは必見です。
香嵐渓
香嵐渓は矢作川支流巴川がつくる渓谷で東海地方を代表する紅葉スポット。香積寺11世の三栄和尚が、江戸時代の寛永11年(1634)に植樹したことがはじまりとされ、現在では約4,000本の木々が秋になると赤や黄色に染まり、巴川の川面を美しく彩ります。毎年11月に開催される「香嵐渓もみじまつり」では日没から21時までライトアップが行われます。山野草の宝庫としても知られていて、3月下旬から4月上旬にかけて広さは5千平方メートルにもおよび咲き誇る「かたくりの花」の群落は、「早春の妖精」とも呼ばれ、まるで薄紫のじゅうたんを敷き詰めたような美しさです。
紅葉×温泉
秋が深まり、涼しさを感じることができるようになると温泉のぬくもりも心地よくなります。宿泊バスツアーでは温泉地の旅館・ホテルに宿泊するコースが多いです。昼間は赤や黄色に彩られた美しく艶やかな紅葉を楽しんで、夜はゆっくり温泉に浸かって日頃のストレスを解消できること間違いなしです。また、日帰りバスツアーでも日帰り温泉が行程に含まれているツアーもあります。温泉地自体が紅葉の名所であるところも少なくありません。
紅葉×グルメ
バスツアーではブランド牛のステーキや、カニやフグ、アワビといった目の前の海でとれた新鮮な海の幸、ケーキからメロンをはじめとした各種フルーツ盛り合わせといったスイーツや地域の人々に長年愛され、親しまれ、そして外からやって来た人たちも魅了するご当地グルメ、伝統的な郷土料理など様々なグルメも楽しむことができます。松茸やカニといった季節の旬の味覚を楽しめるコースも多いです。
盛りだくさんの秋のバスツアー。思い立ったらバスツアーに参加して気軽に、手軽に秋を満喫してみてはいかがでしょうか。