大洗と苫小牧を結ぶフェリーを運航しているのは商船三井フェリーというフェリー会社。東京近郊から北海道へ向かう唯一のフェリー航路です。フェリーには車やバイクを乗せることができます。レンタカーなどを現地で借りるのもいいですが、日ごろから乗り馴れている自身のバイクや自家用車なら安心度アップ。大洗~苫小牧間を運航している商船三井フェリーについて紹介します。
大洗から苫小牧フェリー 航路
「商船三井フェリー」は夕方便と深夜便と1日2便運航しています。夕方便の運航ダイヤは大洗(19:45発)→苫小牧(翌13:30着)、苫小牧(18:45発)→大洗(翌日14:00着)です。深夜便の運航ダイヤは大洗(01:45)→苫小牧(19:45)、苫小牧(01:30)→大洗(19:30)です。太平洋を通って大洗と苫小牧を結びます。
大洗から苫小牧フェリー 料金
商船三井フェリーの運賃はA期間、B期間、C期間、D期間、E期間のの5段階制になっていて、乗船する時期と、客室カテゴリーによって料金は大きく異なります。また期間についても大洗発、苫小牧発では設定が異なり、10,740円(ツーリスト/A期間)~55,860円(スイート/D期間)と差があります。
マイカーについて
車やトラック、バイクを乗せることができるフェリー。車の料金が気になるところですが、商船三井フェリーの乗用車1台当たりの運賃は運転者1名分、ツーリストの客室利用の運賃を含む料金が基本。スイート 、プレミアム スーペリアオーシャンビュー、スーペリアインサイド、コンフォートの客室を利用する場合は差額が必要になります。乗用車の車長が5m未満、6m未満で運賃が異なり、乗船時期によっても異なります。バイクや自転車は「特殊手荷物運賃」という料金がかかります。運賃は時期によって異なります。
車やバイクのナンバープレートにある自動車登録分類番号が2・3・5・7ナンバーの場合、乗用車の扱いになりますが、車長6m以上はトラックなど貨物車扱いになります。1・4・8ナンバーで車長が6m未満、箱型、幌型、ステーションワゴン、バン、キャンピング車、車いす移動車、患者輸送車は「乗用車扱い」とのことです。自動車登録分類番号の平仮名が「あいうえかきくけこを」の場合、トラックなど貨物車扱いとなります。左記以外のひらがなで車長が5m以上の場合、やはりトラックなど貨物車扱いになります。トラックなど貨物車扱いの車両は電話での問い合わせが必要になります。電話番号は0120-489850(09:00~18:00、土曜日は12:00まで、日祝定休)です。
ペットの料金
ペットには「手回り品料金」という料金がかかります。一律で3,060円です。
大洗から苫小牧フェリー 予約
商船三井フェリーの予約は2ヶ月前の同日(日曜日・祝祭日の場合は翌営業日)の午前9時から可能、予約の変更は1回可能です。2回目以降の変更はで取消手数料を払って予約を取り消した上で、再度予約になるので要注意です。
大洗から苫小牧フェリー 客船と客室
大洗と苫小牧を結ぶフェリーで使用されている客船と客室を紹介します。
客船の紹介
夕方便
夕方便でで就航している船は「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」の2隻の船です。現在就航している「さんふらわあ さっぽろ」は3代目、「さんふらわあ ふらの」は2代目でともに2017年に就航しました。船は北海道をイメージしたデスティネーションデザインとして、北海道の自然と人間をテーマに白樺を基調としてカーペット等にあしらっています。
深夜便
深夜便で就航している船は「さんふらわあ しれとこ」「さんふらわ だいせつ」の2隻。「さんふらわあ だいせつ」は「ニューれいんぼうらぶ」、「さんふらわあ しれとこ」は「ニューれいんぼうべる」という名前で、かつては九越フェリーの室蘭~直江津~博多間で運行していました。
客室紹介
「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」
2017年に就航した「さんふらわあ ふらの」「さんふらわあ さっぽろ」はニーズが多様化して、プライバシーを重視するようになった現在にあわせた客室構成になっています。1室のみあるスイートは専用バルコニーとバス、トイレを設置。広々とした客室とバルコニー、さらにはレストランでのお食事サービスもあって、豪華客船に乗った気分を味わえます。20室あるプレミアムも専用バルコニーとバス、トイレが設置されています。1室はバリアフリー対応の部屋になっています。(バリアフリーの部屋は専用デッキ無し)。スーペリアの客室もトイレ、シャワー付き。オーシャンビューの部屋は洋室が18室、和室13室、窓がないインサイドの部屋は洋室が34室あります。更にはペットと一緒に泊まれるウィズペットの部屋が計8室、ペット用備品も備えられていて、ワンちゃんと一緒に船旅を楽しめます。コンフォートは階段式のテレビ付きカプセル寝台、ツーリストは仕切りカーテン付きの大部屋です。
「さんふらわあ しれとこ/だいせつ」
全室1段ベッドのカジュアルルームに加えて、2室あるデラックスルームにはユニットバスが付いています。
大洗から苫小牧フェリー 乗り場
大洗と苫小牧を結ぶ商船三井フェリーのそれぞれの乗り場について紹介します。
大洗港フェリーターミナル
概要
フェリーターミナルにはレストラン、売店があります。展望室から太平洋を一望できる「大洗マリンタワー」、明太子専門テーマパーク「めんたいパーク大洗」はフェリーターミナルのすぐそばです。那珂湊港で水揚げされたばかりの魚介類がならぶ「那珂湊おさかな市場」もおすすめです。マイカーでフェリーに乗船するは乗船前後も楽しみもいっぱいです。
アクセス
フェリーの発着場所、大洗港フェリーターミナルへのアクセスはJR常磐線の水戸駅で鹿島臨海鉄道に乗り換えて大洗駅下車。大洗駅からは、大洗町循環バス「海遊号」(大洗リゾートアウトレット線)が便利です。タクシーを利用の場合は所要時間約5分です。
大洗港フェリーターミナル:
住所: 〒311‐1305 茨城県東茨城郡大洗町港中央2
電話番号: 029‐267‐4133
苫小牧西港フェリーターミナル
概要
「フェリーターミナルショップ メモリア」では苫小牧の名産品「ホッキ」「ハスカップ」をはじめ、北海道を代表する銘菓・グッズといったおみやげを買うことができます。また「レストランカーム」では日替わりランチやドリンクバーなど、食事からサイドメニューまで多彩なメニューが用意されています。
アクセス
苫小牧駅から路線バスで約17分。苫小牧駅前1番のりば1番から24系統フェリー線のバスに乗車します。また札幌駅バスターミナル13番乗り場を出発する中央バスの高速とまこまい号、また札幌からは札幌駅前バスターミナル10番のりばを出発する道南バスの高速ハスカップ号の2つの高速バスがあります。
苫小牧西港フェリーターミナル
住所:〒053-0003 北海道苫小牧市入船町1丁目2-34
電話番号:0144-33-9261
まとめ
東京から北海道までフェリーで移動した場合、フェリーに乗っている時間だけで約18時間、港までの移動時間を加えると24時間以上かかる長旅になります。寝台列車がほとんど姿を消した現在、船の中に宿泊して夜通しで海上を移動するフェリーの旅は非日常を感じることができる貴重な体験。旅のロマンも感じることができること間違いなしです。愛犬家にとっては旅先にも「家族の一員」ワンちゃんは連れていきたいところ。飛行機では大きい制約もフェリーでの移動なら心配無用。マイカーやバイクも乗せることができるフェリーは、レンタカー利用の場合、現地での貸し借りの手続きの手間、慣れない車を運転する心配も軽減できます。フェリーだからできる旅もあります。フェリーで移動する「北の大地」の旅はいかがでしょうか。