新潟は日本を代表する「米どころ」。日本酒は米を原料にして造られる醸造酒ですが、酒造りに適した「酒米」も生産されていて、日本酒の産地としても有名です。冬は豪雪に見舞われる新潟ですが、その豊富な雪解け水は上質な日本酒を作るのに適していて、きりりと引き締まった端麗辛口のお酒を生み出しています。車内で日本酒を楽しめるJR東日本のリゾート列車が「越乃Shu*Kura」。人気の地酒が楽しめる列車についてこの記事では紹介していきます。
「越乃Shu*Kura」の概要と車両編成
「越乃Shu*Kura」は2014年5月にデビューしました。運行区間は次の3区間です。
越乃Shu*Kura:上越妙高駅〜十日町駅間
ゆざわShu*Kura:上越妙高駅〜越後湯沢駅間
柳都Shu*Kura:上越妙高駅〜新潟駅間
列車は3両編成。1号車はJR東日本の旅行商品「びゅう」の専用車両となっていて、3号車が一般発売されています。2号車はイベントスペースになっていて、酒樽をモチーフとしたお洒落なスタンディングテーブルが配置されています。「蔵守~Kuramori~」という名のサービスカウンターが用意されていて、地酒やおつまみ、オリジナルグッズなどが用意されています。イベントスペースでは生演奏も楽しむことができます。
「越乃Shu*Kura」の運行カレンダー
「越乃Shu*Kura」は金、土、日曜日と祝日に運行されています。日によって「越乃Shu*Kura」、「ゆざわShu*kura」、「柳都Shu*Kura」のいずれかが1往復運行されます。運行スケジュールは下記のJR東日本新潟支社のウェブサイトで確認することができます。
「ゆざわShu*Kura」「柳都Shu*Kura」はもちろん、「越乃Shu*Kura」も北陸新幹線、上越新幹線を利用して首都圏から日帰りで乗車することも可能です
「酒好き」にはたまらない車内サービス
車内ではなんと乗客全員に「地酒のふるまい」のサービスがあります。(蔵元イベントの開催日は除外)。こちらは無料でお酒を飲むことができます。更に2号車のサービスカウンター「蔵守~Kuramori~」では新潟県内の地酒の「利き酒コーナー」が設置されています。有料になりますが、常時5種類の銘柄を楽しむことができます。銘柄の種類も時期によって変わりますので、酒好きの方には「お酒を飲みに」乗車といった楽しみもありますね。
目の前は日本海 秘境駅・青海川駅
鉄道ファンに人気の高い青海川駅。目の前には日本海が一面に広がる「日本海に最も近い駅」です。「越乃Shu*Kura」は青海川駅で数分間停車します。ホームに降りて、そして車内でお酒を片手に日本海の景観を楽しんではいかがでしょうか。くれぐれも乗り遅れには注意してください。
年配の方は昔、テレビドラマで放映された「夏子の酒」というドラマを覚えていますでしょうか。雑誌に連載されていた漫画をドラマ化にしたもので、「酒造り」の苦労がわかります。「夏子の酒」は新潟が舞台でした。田園地帯と日本海の景観も楽しみながら「日本酒を味わう」鉄道の旅はいかがでしょうか。