有名なことわざに「ナポリを見てから死ね(Vedi Napoli, e poi muori)」という言葉があります。地中海クルーズでも寄港するナポリは南イタリア最大の都市。美しい海に燦燦と輝く太陽、温暖な気候と陽気な人々、そしてピザをはじめ美味しい食事が魅力。市内観光にも迷うくらいですが、そんなナポリに寄港中に楽しめるおすすめ観光スポットを厳選して紹介します。
厳選!ナポリのおすすめ観光スポット
サンテルモ城
サンテルモ城はヴォメロの丘の頂上にある星形の城塞です。城からはナポリの街並みに加えて、美しいナポリ湾とヴェスヴィオ山にソレント半島にカプリ島の景観を楽しめます。サンテルモ城は1329年にフランス王国のアンジュー地方を統治した貴族、アンジュー家の居城として建設されました。16世紀になると、ルネサンス期のイタリアの建築家、ドメニコ・フォンタナらにより改築が行われました。その後、16世紀にスペイン・ハプスブルク家のカルロ5世の時代に現在の星形の要塞へと改築されました。
サンタ・キアラ教会
サンタ・キアラ教会は世界遺産に登録されているスパッカ・ナポリと呼ばれるナポリ歴史地区にあります。教会は1310年に創建されました。バロック様式で改築後、火事で焼失しますが、20世紀に創建当時のゴシック建築で再建されました。マヨルカ焼きのタイルで飾られた回廊が隣接しています。ナポリ歴史地区は歴史的建造物が多数建ち並んでいます。長い歴史と今の生活が同居しているナポリの下町歩きを楽しんではいかがでしょうか。
ナポリ ソッテラネア
ナポリの地下に張り巡らされている地下都市ナポリ・ソッテラネア」。その掘削の歴史は有史以前まで遡るといわれています。紀元前300年頃に、ギリシア人が寺院や城壁造りに必要な石を取るために最初の穴を作り、古代ローマの時代になると、その彫られた道を水道として利用されるようになりました。第二次世界大戦の時は防空壕として人々に利用されました。見学はイタリア語または英語によるガイドツアーに参加することになります。
国立考古学博物館
国立古代博物館の展示品はファルネーゼ・コレクションと呼ばれるギリシャ・ローマ時代の出土品です。ポンペイやエルコラーノなど、ヴェスヴィオ山周辺の遺跡から発掘された日用品や宝飾品、モザイクやフレスコ画など、貴重な出土品を見学することができます。カメオのコレクションや、エジプト美術の展示なども充実しています。
国立カポディモンテ美術館
ナポリ・ブルボン家のカルロ7世が、母であるエリザベッタ・ファルネーゼから受け継いだ美術品コレクションを展示するために建設したバロック・ロココ様式の王宮です。ラファエロ、ベッリーニ、ティッツィアーノ、ボッティチェリ、ミケランジェロ、カラッチ、パルミジャーノ、カラバッジョなどのルネサンス期ならびにバロック期の絵画が収蔵・展示されています。王宮の中には庭園と植物園もあり、カポディモンテの丘からはナポリの街を一望することができます。敷地内には他にも王子の小宮殿、有名な陶磁器カポディモンテ焼きの工房、広い公園に囲まれた王宮、聖ジェンナーロの礼拝堂、ファッジャネリア、女王の住居、隠者の住居であったカプチーニがあります。
ナポリ王宮
世界遺産ナポリ歴史地区にあるナポリ王宮。ナポリ・ブルボン家の王宮で17世紀初頭から建設されました。、18世紀半ばの大火災や第二次世界大戦の爆撃による損傷の被害などにより、幾度も改修が行われています。陶器や織物、絵画など見事な調度品の数々、歴代の王たちが座していた玉座の間のシャンデリアが当時の栄華をしのばせます。
ナポリだけでも見どころはいっぱいですが、ナポリからのエクスカーションも迷ってしまうくらい魅力的な観光地があります。ナポリからのエクスカーションについても別の記事で紹介させていただきます。