「北陸の小京都」金沢。加賀100万石の城下町として栄え、現在も当時の面影を残すレトロでノスタルジックな街並みは訪れる人々の心を和ませます。北陸新幹線が開業して首都圏からのアクセスが格段に向上しましたが、近年はクルーズ船の誘致にも積極的。一年を通じて国内外の多くのクルーズ船が入港します。見どころたっぷりに金沢のこれぞ王道!のモデルコースを紹介します。
新しい海の玄関口 金沢港クルーズターミナル
金沢に寄港するクルーズ船の利便性向上を目的に新しくクルーズターミナルが建設されて、2020年6月に開館しました。建物は3階建て。外観は白い波をイメージしたデザインになっていて、港の眺望を楽しめるように建物の海側を全面ガラス張りにしています。2階にあるレストランも全面ガラス張り。どの席からも海が見えるような設計になっています。また「金沢港操船シミュレーター」は船上から見た金沢港を再現しています。時間帯や天候も変えることができて、大型スクリーンで臨場感あふれる操船体験ができます。金沢港クルーズターミナルから金沢駅まで車で約15分です。
王道! 金沢散策モデルコース
ひがし茶屋街
国の重要伝統的建造物保存地区に指定されている「ひがし茶屋街」。金沢の文化を代表する茶屋街で、「インスタ映え」する写真を撮影することができるスポットです。格式ある割烹や、お洒落な町家カフェ、伝統工芸品を扱うセレクトショップなどが立ち並び、金沢らしいグルメやショッピングを楽しむことができます。無料で休憩することができる「ひがし茶屋休憩館」は江戸時代に建てられた町家を復元していてm当時の人々の暮らしを感じることができます。
アクセス:金沢駅・兼六園口(東口)バスターミナル6番のりばから、城下まち金沢周遊バスRL(右回り)で約10分
「橋場町(ひがし・主計町茶屋街)」バス停下車
主計町茶屋街
やはり国の重要伝統的建造物保存地区に指定されている「主計町茶屋街」。浅野川沿いに建ち並ぶ料理屋や茶屋は昭和初期までは花街として栄えました。今でも町は昔ながらの風情を留めています。作家の泉鏡花は主計町の近くで生まれました。生家跡には泉鏡花記念館が建てられています。また浅野川沿いにある主計町茶屋街の表通りは「鏡花の道」と名付けられています。また地元の人々の依頼で作家の五木寛之によって名付けられた「あかり坂」という石段坂があります。「暗がり坂」は人知れず芸妓さんに会いに行く時に通る裏道でした。
アクセス:「橋場町」バス停から城下まち金沢周遊バスRL(右回り)で約6分。「兼六園下・金沢城(石川門向い)」バス停下車
兼六園
日本三名園の一つに数えられる兼六園は国の特別名勝に指定されています。広大な園内には築山、池、茶屋などが点在していて、四季折々の景観を楽しみながら歩くことができます。
アクセス:兼六園桂坂口から石川橋を渡り約1分
金沢城公園・玉泉院丸庭園
加賀100万石の大名、前田家の居城だった金沢城。海鼠壁と呼ばれる塀を至るところで見ることができます。海鼠壁は壁面に平瓦を並べて貼り、瓦の継ぎ目に漆喰をかまぼこ型に盛り付けて塗る工法です。かつては金沢大学のキャンパスだったのですが、大学が郊外に移転した後、都市公園として整備が進められ、菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓といった城郭建築が古地図や古文書をもとに当時の姿を忠実に再現されました。また歴代藩主によって愛された玉泉院丸庭園もやはり発掘調査の成果や、絵図、文献、その他類似事例等をもとに再現されました。
アクセス:兼六園桂坂口から石川橋を渡り約1分
長町武家屋敷跡界隈
昔ながらの土塀や石畳の小路が残り、豪壮な武家屋敷が立ち並ぶ武家屋敷跡です。伝統環境保存区域および景観地区に指定されていて、今でも趣のある景観が維持されています。「武家屋敷跡 野村家」は一般公開されていて、武家文化を伝える屋敷と庭園が見学することができます。また割烹、郷土料理店、カフェ、雑貨屋などが建ち並んでいます。
アクセス:金沢城公園からお堀通りを通って約15分
近江町市場
金沢市民の台所「近江町市場」。狭い小路には約180の店が並び、新鮮な海の幸や地元産の野菜や果物などが豊富に揃っています。市場内の近江町食堂では日本海の海の幸を堪能できる「海鮮丼」をぜひ食べてみてください。
アクセス:長町武家屋敷跡から徒歩で約5分
クァンタム・オブ・ザ・シーズ 2021年 日本発着クルーズ一覧
金沢観光の強い味方になるのが北鉄バス1日フリー乗車券。金沢市内のバスが乗り放題になります。クルーズ船が寄港するだけでなく、金沢発着のクルーズもあります。クルーズ下船中、クルーズの乗下船前後で歴史情緒あふれる金沢の魅力をたっぷり楽しんでください。