日本でも人気の高い地中海クルーズ。ジェノヴァは地中海クルーズの発着地であると同時に、寄港地でもあります。三浦知良選手が所属していたチームがジェノヴァ。もう一つジェノヴァを本拠地とするサッカーチーム、サンプドリアには柳沢敦選手が所属していました。ローマやミラノ、ヴェネチア、フィレンツェに比べると日本ではちょっとなじみが薄いジェノヴァ。実はとても素敵な街です。
海運都市 ジェノヴァ
ジェノヴァはリグーリア州というイタリアの州の州都です。中世には海運で繁栄を極め、ヴェネツィアやピサとともに発展しました。現在でもジェノヴァはイタリアで最大の港湾都市です。アメリカ大陸を発見したコロンブスはジェノヴァの生まれ。2004年には「欧州文化首都」に指定された文化の薫りが高い街です。
世界遺産「レ・ストラーデ・ヌオーヴェ とパラッツィ・デイ・ロッリ制度」
ジェノヴァの中世の繁栄を象徴する世界遺産に登録されている歴史地区。「レ・ストラーデ・ヌオーヴェ」は「新通り」という意味。16世紀に当時のジェノヴァ共和国が要職についているお客様を迎えた時にもてなすように指定した通りです。当時の貴族の中でも特に栄華を極めていた人たちの邸宅がルネサンス様式やバロック様式で建てられていました。彼らの邸宅が「パラッツィ・デイ・ロッリ」と呼ばれました。「パラッツィ・デイ・ロッリ」に指定されている建物は40以上ありますが、次の3つの建物が博物館として一般公開されています。
パラッツォ・ロッソ
ガリバルディ通りの中でひときわ目立っていて華やかな印象をあたえるの建物です。17世紀後半に建てられました。内部は美術館になっています。在ではこれらに加えてアンソニー・ヴァン・ダイク、グイド・レーニ、パオロ・ヴェロネーゼ、グエルチーノ、グレゴリオ・デ・フェラーリ、アルブレヒト・デューラー、ベルナルド・ストロッツィ、マッティア・プレーティらの作品が収蔵されています。
パラッツォ・ビアンコ
パラッツォ・ビアンコは16世紀半ばにルーカ・グリマルディのために建設されました。建物の1階は市庁舎として使用されていて3階から美術館になっています。美術館では17〜18世紀のジェノヴァ派とフランドル派の絵画が展示されています。
パラッツォ・トゥルスィ
パラッツォ・ビアンコと並んで建つパラッツォ・トゥルスィ。こちらの建物も現在はジェノヴァの市庁舎として使用されていて、博物館としても一般公開されています。見どころは何といってもジェノヴァが生んだ偉大な作曲家であり、ヴァイオリニストであったニコロ・パガニーニのヴァイオリン。ヴァイオリンは1743年製のグァルネリです。弦楽器を演奏している人は必見ですね。
- 3つの美術館・博物館の営業時間
夏時間(3月26日~10月6日)
火~金:09:00~19:00
土、日:10:00~19:30
月曜定休
冬時間(10月8日~3月)
火~金:09:00~18:30
土、日:09:30~18:30
月曜定休
ジェノヴァのその他のおすすめ観光スポット
サン・ロレンツォ大聖堂
ジェノヴァ大司教座というジェノヴァを代表する教会です。色大理石による縞模様の装飾が特徴です。ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会にあるレオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」は予約困難な見どころ。その「最後の晩餐」でキリストが持っている聖杯が宝物殿で展示されています。
ドゥカーレ宮
かつてジェノヴァ総督の公邸だった建物。16世紀後半にマニエリズモ様式を特徴とする要塞になり、18世紀後半に新古典主義様式のファザードが加えられました。現在は議会や展覧会が行われたり、図書館や資料館、レストラン、カフェなどを備えた複合施設になっています。
コロンブス博物館
アメリカ大陸発見で有名なコロンブスはジェノヴァの生まれです。コロンブスの家は彼が少年時代に住んでいたとされる場所に建てられています。現在の建物は18世紀にされた建物です。
営業時間
4月~10月 11:00~17:00(月曜定休)/11月~3月 11:00~15:00(火~木営業)
ジェノヴァに寄港したときはもちろん、ジェノヴァ発着のクルーズに参加する際も乗下船後の観光は見どころが尽きることがありません。ぜひ前後泊して、歴史ある街並みを堪能してはいかがでしょうか。