瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島は一年を通じて温暖な気候に恵まれています。日本ではじめてオリーブの栽培に成功した島です。青く穏やかな海と真っ白な砂浜は訪れた人の心を和ませます。また島の約7割を占める山間部では、荒々しい山肌と四季折々の自然美が織りなす絶景スポットが点在していて、古くから「小豆島八十八ヶ所めぐり」に訪れるお遍路さんたちの心を癒してきました。また島には400年の伝統を有する醤油づくりや、特産の醤油を活かして戦後始まった佃煮づくり、醤油と同じく400年の伝統を持つ手延べ素麺など、昔ながらの食文化が息づきいていて、豊かな自然環境に育まれた海の幸、山の幸の味を堪能することができます。クルーズ船の寄港も増えている小豆島。下船中に立ち寄っていただきたおすすめの観光スポットを5か所紹介します、
エンジェルロード
弁天島から沖に浮かぶ中余島を経て大余島へと続く約500mを総称して余島と呼ばれています。1日に2回、干潮時に海の中から砂の道が現れて歩いて渡ることができます。いつしか、大切な人と手をつないで渡ると、砂州の真ん中で天使が舞い降りてきて、願いを叶えてくれると言われているようになり、「恋人の聖地」として知られています。映画「ぼくとママの黄色い自転車」「瀬戸内海賊物語」のロケ地にもなりました。
道の駅 小豆島オリーブ公園
瀬戸内海を見下ろす小高い丘に広がる小豆島オリーブ公園。園内には、約2000本のオリーブの木や130種類以上のハーブが栽培されています。また「オリーブ園」、「ハーブ園」をはじめとして「オリーブ記念館」、「ギリシャ風車」、更には天然温泉の「サン・オリーブ温泉」等があります。「オリーブの島」小豆島の魅力を満喫することができます。
寒霞渓
寒霞渓は小豆島の中央に位置する島の最高峰星ヶ城と四方指の間にある渓谷です。約1300万年前の火山活動によってできた安山岩、集塊岩などの岩石が長い年月の地殻変動や侵食により、そそりたつ奇岩怪石の絶景がつくりあげられました。日本三大渓谷美のひとつとされていて、初夏の新緑、秋の紅葉など四季折々の景観を楽しむことができます。
二十四の瞳映画村
壺井榮の小説「二十四の瞳」。昭和初期の小豆島で暮らす12人の子どもたちと、子どもたちが通う小学校の先生が、戦争の荒波にもまれながらそれぞれの人生を歩んでいく姿を描いた名作です。小説は映画化され、テレビドラマでも放映されて人気を博しました。映画村では映画のロケに使われたオープンセットが残されています。中には壺井栄文学館やアルマイトの食器が懐かしい「給食セット」が楽しめる「Caféシネマ倶楽部」、主に1950年代の日本映画の名作のポスターや写真を展示した「キネマの庵」などがあります。小説の「岬の分教場」のモデルになった「苗羽小学校旧田浦分校校舎」にもあわせて足を運んでください。
マルキン醤油記念館
醤油が名産の小豆島の老舗がマルキン醤油。国の登録有形文化財にも指定され、国内最大規模を誇る歴史ある合掌造りの建物が記念館として公開されています。しょうゆ造りの歴史や製造方法が昔の道具やパネルを使って分かりやすく紹介されています。隣接する工場ではしょうゆを絞っている様子を見学することもできます。また隣接する物産館では天然醸造蔵で仕込んだ、初しぼり生醤油をつかったオリジナルの「しょうゆソフトクリーム」を食べることができます。
美しい自然に加えて、どこか懐かしさを感じることができるスポット、島の自然に育まれてきた豊かな食文化も楽しめる小豆島を満喫してください。