日本でもおなじみ スイスの氷河急行
日本で最も人気のあるスイスの景勝ルート、スイスの氷河急行。マッターホルンの麓の街ツェルマットと冬季オリンピックが開催されたこともあるリゾート地サンモリッツを走ります。開通したのは1930年。アルプスの名峰、美しい森や牧草地、山間の急流や渓谷などが次々と車窓に展開する絶景の連続です。トゥージスからサン・モリッツ間のアルブラ線は、「レーティッシュ鉄道アルブラ線/ベルニナ線と周辺の景観 」として2008年に世界遺産に登録されてていて、ランドバッサー橋をはじめとする高架橋、ループトンネルの連続で車窓から美しい景観を楽しめます。ツェルマットからサンモリッツまでは所要時間は約8時間。時速も30㎞と「世界一遅い急行列車」といわれています。
2019年登場 新しい座席クラス エクセレンスクラス
氷河急行は一等車、二等車の車両に分かれて運行をしていました。2019年の運行から新しく設けられた座席クラスが「エクセレンスクラス」。従来の一等車より更にハイグレードな座席クラスです。日本の新幹線でいえば東北新幹線や北陸新幹線で設けられている「グランクラス」といったところでしょうか。エクセレンスクラスは座席数は全20席。テーブルを挟んで2人ずつの向かい合わせの配置となり、大きな窓が天井付近にも設置されていて、車窓からの景観に加えて空と雲も楽しむことができます。エクセレンスクラスの乗客は駅のプラットホームで列車へのチェックインができて、更に手荷物を車内まで運んでくれるポーターサービスが付いています。車内では専用のタブレットが用意されていて、車内エンターテイメントを楽しめます。広々とした快適な座席にはクッションが用意され、大きなテーブルも設けられています。乗車後には、ウェルカムドリンクやスナック類、ワインなどの食前酒と前菜が提供されてランチメニューにはワインも含まれているのに加えて午後にはティータイムも用意されています。従来の一等車、二等車でも「氷河急行ランチ」というコースメニューを別料金で注文することができますが、「エクセレンスクラス」の場合、これらがすべてチケット料金に含まれています。また車内にはバーカウンターも設けられています。
エクセレンスクラスで日常を忘れた鉄道の旅へ
氷河急行の予約は乗車日の90日前から。夏場のピークシーズンは発売開始と同時に完売といったことも珍しくないです。美しい湖を眺めながら列車が通過していくオーバーアルプ峠や「スイスのグランド・キャニオン」と呼ばれるライン峡谷の景観もおすすめです。ワンランク上の座席で極上の鉄道の旅を楽しんではいかがでしょうか。