宮崎県の北東部、大分県との県境に近い日向市は日向灘に面していて大分県へ続くリアス式海岸の南端にあります。九州山地が沈水して生じた典型的なリアス式海岸となっており、半島や岬の突出と湾入が連続し、多くの海崖、海食洞、島嶼、岩礁等を混じえて極めて変化に富んだ海岸風景を呈して「日豊海岸国定公園」に指定されています。「飛鳥Ⅱ」をはじめクルーズの寄港も多く、美しい海岸線と多島美を楽しむことができます。日向での下船観光のおすすめをこの記事では紹介します。
美しいリアス式海岸の景観美を堪能 日向岬
JR日向市駅の東方にある景勝地、日向岬。典型的なリアス式海岸の地形には、天然記念物の柱状節理などの観光ポイントがあります。
願いが叶うクルスの海
訪れると願いが叶うという不思議な言い伝えがある海です。展望台から見えるクルスの海は、その岩の形状かかなうと言う文字に見えることからこういった伝説が言い伝えられたものです。 ここを訪れた方の心を清め願いや希望を天に託す目的で、その象徴として願いが叶うクルスの鐘を設置しました。
馬ケ背
「馬ヶ背」は日向灘に突き出た柱状節理の上に立つ小さな岬です。岩肌の色が馬の背の栗色をしていることや、 馬の背のように狭い岩場であることから「馬ヶ背」と呼ばれるようになりました。
細島灯台
細島灯台は水面から灯台中心までの高さは100.9mの位置にあります。 明治43年に赤レンガ造りの灯台としてつくられ、昭和16年に現在の灯台に建て替えられました。2017年6月に「恋する灯台」に認定されています。
河口に面した港のある江戸時代の町家 美々津の町並み
日向市の南部にある耳川河口の美々津地区は、江戸時代から港町として栄えたところです。浜沿いに延びる2本の通り沿いには、京都や大阪の町家造りを取り入れたものとして注目されている古い商家の町並みが今も残っていて、「重要伝統的建造物群保存地区」指定されています。白壁土蔵の重厚な旧商家の家々が建ち並ぶ街並みはかつての繁栄を伝えています。安政二年(1855)創業の商家「旧廻船問屋、元河内屋」を復元した日向市歴史民俗資料館では河内屋に伝わる資料や商売道具に加えて縄文から古墳時代にかけての出土品も展示されています。
神話の故郷 高千穂
日本神話の故郷でありパワースポットとしても有名な高千穂。日向に寄港するクルーズ船では高千穂への日帰り観光の観光ツアーも組まれていて、足を運ぶことができます。阿蘇山の火山活動で噴出した火砕流が五ヶ瀬川に流れ出て冷え固まり侵食された断崖がそそり立つ峡谷、「高千穂峡」や創建が第十一代天皇垂仁天皇の時代という言い伝えがある由緒ある神社、「高千穂神社」、天の岩戸の神話でお馴染みの「天の岩戸神社」などを神秘的な魅力を堪能してはいかがでしょうか。
大分県から続く東九州のリアス式海岸は一度訪れると、期待以上の感動を感じていただけると思います。あまり時間がない人でも短い日程のクルーズもあります。ぜひ足を運んでください。