「お花」は旅行の目的の人気のテーマの一つ。季節に応じたお花の名所を訪ねて、色彩豊かな景観を楽しむことができます。梅の花は日本で古くから愛されてきた花で、長かった冬を過ぎて、春の訪れが近づいていることを感じさせます。ここでは関西地方の梅の名所を厳選して5か所紹介します。
梅の花の魅力
梅の花のどういった点が魅力なのでしょうか。まずは梅の花の魅力と梅にはどんな種類があるのかを紹介します。
梅の歴史
梅は私たち日本人に古くから愛されてきた花。縄文時代末期の遺跡からも梅の種などが発見されています。万葉集にもよく詠まれている花です。現在の元号「令和」は奈良時代に太宰府の長官であった大伴旅人が梅花の宴を開いたときに詠まれた歌「梅花の歌三十二首」の序文にちなんでいます。
梅の品種
梅にはたくさんの品種があってその数は300種以上とも500種以上ともいわれています。大きく分けて次の3つの系統に分かれています。
野梅系(やばいけい)
野梅から変化した原種に近い梅で、中国から渡来した梅に由来するといわれています。枝は細く、花も葉も比較的小さいけれど。とてもよい香りがするのが特徴です。
緋梅系(ひばいけい)
野梅系から変化したもので、枝や幹の内部が紅く、花は紅色・緋色です。 花が白くても、枝の髄が紅いもの緋梅系に分類されます。
豊後系(ぶんごけい)
梅と杏との雑種で、葉が大きく育ちの良いものが多いのが特徴です。杏に近く、花は桃色のものが多いです.
関西の梅の名所・おすすめ7選
石山寺(滋賀県大津市)
石山寺には境内に3つの梅園はあって、約40種類、約400本の梅の花が咲き誇ります。寺は奈良時代に聖武天皇の発願によって開かれた寺で紫式部が「源氏物語」の構想を練ったことで知られています。梅の花が咲く時期に合わせて、「石山寺梅つくし」が開催。境内では見ごろを迎えた常時30~40点の盆梅が展示されます。
住所:滋賀県大津市石山寺1-1-1
アクセス:京阪石山寺駅より徒歩約10分
城南宮(京都市伏見区)
平安遷都の際、都の南に国の守護神として創建された古い神社で、方除けの神として信仰を集めています。「しだれ梅」の名所として人気。社殿の西に広がる「春の山」では、150本のしだれ梅が薄紅色や紅白の花を装います。咲き始めから満開、そして散り始めるまで移り行くしだれ梅の景色を楽しめます。
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地
アクセス:近鉄京都線竹田駅より徒歩約15分
隨心院(京都市山科区)
小野小町ゆかりの寺院。恋愛成就の聖地としても知られるカップルにおすすめのスポット。境内にある小野梅園には230本の梅が植えられています。薄紅色の古い呼び名である「はねず色」にちなんで、梅園の梅は「はねずの梅」と呼ばれています。
住所:京都市山科区小野御霊町 35
アクセス:京都市営地下鉄 東西線小野駅より徒歩約5分
北野天満宮(京都市上京区)
天暦元年(947)に創建された、学問の神様として知られる全国に約1万2000社ある天神社・天満宮の総本社。菅原道真を祀っています。菅原道真は讒言によって大宰府に左遷され、失意のうちに没しました。その後、都では落雷などの災害が相次ぎ、これを道真の祟りとして恐れ、造営されました。梅は菅原道真のゆかりの花。50種約1,500本の梅が植えられている京都随一の梅の名所で、見ごろを迎えると梅の香りが境内を包みます。
住所:京都市上京区馬喰町
アクセス:嵐電北野白梅町駅より徒歩約5分
京都駅・四条河原町・京都御所のホテル・旅館・宿一覧、宿泊予約
大阪城公園(大阪市中央区)
大阪城天守の東側に約1.7haの広さに約100種類、約1,270本の梅が植えられています。早咲きから中咲き、遅咲きまであり、長い期間に渡って梅の花を楽しめます。
住所:大阪府大阪市中央区大阪城 1番1号
アクセス:大阪メトロ谷町線・中央線谷町4丁目駅下車、徒歩約7分もしくはJR大阪環状線大阪城公園駅下車
月ヶ瀬梅林(奈良県奈良市)
関西屈指の梅林として有名です。名張川(五月川)が高山ダムにせき止められてつくる月ヶ瀬の湖岸から山腹にかけて赤や白、約1万本の梅の花が咲き誇ります。月ヶ瀬の梅は約750年前の鎌倉時代中期に、真福寺の境内に梅が植えられたのが始まりといわれています。梅の開花時期には「梅まつり」も開催されます。
住所:奈良市月ヶ瀬長引21-8
アクセス:近鉄奈良駅よりバスで約80分
南部梅林(和歌山県日高郡みなべ町)
「一目百万、香り十里」と評される日本最大級の梅林。山の斜面が南高梅の白い花で覆われた景色を堪能することができます。本数は約8万本ともいわれています。出店もたくさん。地元特産品である「いももち」や有名な「紀州南高梅」など、様々な名物を楽しめます。またイベントも盛りだくさんです。
住所:和歌山県日高郡みなべ町晩稲
アクセス:JR南部駅からバスで約10分
まとめ
まだまだ寒い日が続く2月ですが、咲き誇る梅の花を見ると、「もうすぐ春が来る」ということ実感できると思います。梅の花と歴史的建造物や自然景観の調和する光景はとってもフォトジェニック。家族・ファミリーのお出かけの参考になると幸いです。