バスツアーは季節に応じた話題の絶景スポットや、グルメや温泉ほか、旅の旬を熟知している旅行会社の「こだわり」が詰まったバラエティに富んだ商品がいっぱい。しかも出発日直前まで申込を受け付こけているツアーもたくさんあります。オホーツク海沿岸を真っ白に埋め尽くす流氷は冬の北海道観光の目玉。北海道発の冬のバスツアーでも流氷を見ることが目的のツアーが組まれています。
流氷砕氷船に乗って流氷見物
流氷を見るバスツアーでは流氷をかきわけて進む流氷観光船に乗って、海上から流氷を眺めるコースが多いです。ツアーで乗船する流氷砕氷船は令和3年(2021)1月に就航した紋別発着の「ガリンコ号ⅢIMERU」と網走発着の「おーろら号」です。それぞれの船の特徴を見てみましょう。
ガリンコ号ⅢIMERU
「ガリンコ号ⅢIMERU」は船の先端に大きな2本のスクリューが取り付けられています。薄い氷はそのまま砕き、厚い氷は船首を乗り上げ、スクリューを押し割って前進します。1階は海面に近いので、より間近に流氷を眺めることができます。3階には流氷見学所があり、船首ではガリンコ号が流氷を砕きながら進む迫力満点の光景を見ることができます。2階には船内売店が設置されており、お土産品も充実しているほか、客室やトイレはバリアフリー対応になっています。
おーろら号
定員が450名の大型船で、南極観測船と同じ構造を持っています。一般的な船の倍の出力で船首から氷に乗りかかり、船の重みで氷を砕いて進みます。砕かれた流氷は船底に沿って船の側面に浮かぶため、その大迫力の様子が間近に見られる1階のサイドデッキは特等席です。展望デッキに出れば、流氷を砕く音も聞こえてきます。
流氷 バスツアー あわせて楽しめるおすすめスポット
流氷見学がコースに含まれるバスツアーでは流氷砕氷船から眺める流氷見物に加えて、北海道の冬のイベントや観光スポットを訪ねます。バスツアーでよく立ち寄るスポットを紹介します。
層雲峡温泉氷瀑まつり
層雲峡温泉は大雪山国立公園内にある黒岳山麓の層雲峡に沿って20軒近いホテルや旅館が立ち並ぶ温泉地です。層雲峡は、石狩川を挟み約24kmの断崖絶壁が続く渓谷で、北海道を代表する景勝地の一つ。名前はアイヌ語で「滝の多い川」を意味する「ソウウンベツ」に由来しています。そんな層雲峡温泉の冬の風物詩が「氷瀑まつり」です。「氷瀑」とは、滝から流れる水が凍ることを意味します。石狩川沿いに大小約30基の氷像が立ち並びます。夜は七色の光にライトアップされた幻想的な世界を楽しめます。
旭山動物園
動物が本来持ち合わせている生態・行動を引き出して見てもらう「行動展示」の手法を取り入れている全国的に有名な動物園。園内は「フラミンゴ舎」、「ぺんぎん館」、「あざらし館」、「ほっきょくぐま館」、「もうじゅう館」などに分かれていて、生き生きとした動物たちの姿をひと目見ようと、一年を通じてたくさんの人たちが訪れています。
オホーツクタワー
海岸から約1キロ沖、紋別港第3防波堤の先端にそびえる氷海海中展望塔です。海底階から3階に観光施設と研究観測施設の両方を併せ持っています。3階展望室からは360度の景色を眺めることができて、流氷で埋め尽くされたオホーツク海の自然美を楽しめます。海底階は大小11の窓があるミニ水族館。流氷の下を展望することができます。3階に設置されているアップライトピアノは誰でも気軽に弾ける「ストリートピアノ」です。
まとめ
バスツアーは移動が楽なのも大きな魅力。マイカーと違って自分で運転する必要がありません。鉄道網が少ない北海道内の移動は車での移動が中心。冬場は道路の凍結もあり、慣れない雪道を運転するのは大きなプレッシャー。バスツアーならそんな心配も無用です。北海道内に住んでいる人だけではなく、冬の北海道旅行でも流氷見物のバスツアーはお薦めです。