戦国大名朝倉氏の居館
戦国大名であった朝倉孝景から5代約100年にわたって越越前を支配した朝倉氏。5代目当主の朝倉義景は浅井長政と同盟を組んで織田信長と対峙。元亀元年(1570)に姉川の戦いで織田・徳川軍と激突しました。戦いに敗れた義景は各地の反信長勢力と手を結んで立て直しを図るが天正元年(1573)に一乗谷に攻め込まれ義景は自害、一乗谷は織田信長によって焼き払われました。朝倉家繁栄もここで幕を閉じました。義景が住んだ館跡や館跡庭園など、一乗谷朝倉氏遺跡は見どころ満載です。
一乗谷朝倉氏遺跡の概要
一乗谷の遺跡の発掘調査は、昭和42年(1967)から着手されて昭和46年(1971)には一乗谷城を含む278haが国の 特別史跡 に指定されました。また、平成3年(1991)には諏訪館跡庭園、湯殿跡庭園、館跡庭園、南陽寺跡庭園を含む4,205㎡が 特別名勝 に指定されました。更に平成19年(2007)に遺跡からの出土品の中で2,343点が国の重要文化財 指定 を受けました。一乗谷朝倉氏遺跡は国の特別史跡、特別名勝、重要文化財の全ての指定を受けることになります。
一乗谷朝倉氏遺跡の見どころ
復原町並
塀に囲まれた重臣の屋敷が山際に並んでいて計画的に造られた道路をはさんで、武家屋敷や庶民の町屋が成形されていた様子が再現されています。発掘された塀の石垣や建物礎石をそのまま使って柱や壁、建具なども出土した遺物に基づいて復原されています。町並の再現にあたっては洛中洛外図を参考に行われました。
復元町並
【開館】9:00~17:00(入場は16:30まで) 【休日】年末年始
【入場料】大人210円
70歳以上・障害者は無料(ただし、証明書が必要)
一乗谷朝倉氏遺跡資料館との共通券230円
義景館跡庭園
朝倉氏の最後の当主、義景様が住んでいた館があった場所です。三方が土手と濠で囲まれ常御殿、主殿、会所などの建物が真中の日本最古の花壇を囲み、その外側に台 所、 厩、蔵などが建っていました。
湯殿跡庭園
一乗谷で最も古い庭園とされています。戦国時代の気風を漂わせる巨大な山石をふんだんに使った勇壮な石組みは圧巻です。館跡を登った高台にある荒々しい石組は目を見張るものがあります。室町前期と推定される当時の古風な石組が原型を保って残っています。
一乗谷朝倉氏遺跡資料館
遺跡から発掘された出土品や遺跡に関する歴史資料、模型などが展示されています。権勢を誇った戦国大名の栄華を偲ぶことができます。
北陸新幹線の延伸が進んでいる敦賀にはクルーズ船の寄港もあります。寄港地観光ツアーで一乗谷朝倉遺跡を訪ねることができます。新幹線の延伸後は注目度も高まると思われる一乗谷朝倉氏遺跡。敦賀に寄港したらぜひお立ち寄りください。
一乗谷朝倉氏遺跡資料館
【開館時間】9:00~17:00 【休日】年末年始(臨時休業あり)
【入館料】一般・大学生100円
高校生以下・70歳以上・障害者は無料(ただし、証明書が必要)
復原町並との共通券は230円