アラスカクルーズでは大自然の営みによって育まれた氷河やフィヨルドといった絶景、クジラやイルカといった海の上でしか出会えない野生の哺乳動物の観察といった魅力に出会えます。ベストシーズンは6月から9月。世界中から大勢の観光客が訪れます。今回紹介するアラスカクルーズの寄港地はケチカンです。
ケチカンの概要
アラスカクルーズの寄港地ケチカンはアラスカ州南西部の港湾都市。昔からサーモン漁で栄えた街で、1858年に缶詰工場がサケ缶の製造が盛んになりました。また林業も重要な産業です。クルーズ船がインサイド・パッセージを航行するようになると、ケチカンは寄港地として人気がでるようになりました。南から北へと向かうアラスカ・マリンハイウェイのフェリーやクルーズ船の最初の寄港地となる「アラスカ最初の都市」でもあります。雨量が多い街ですがケチカンの人々は雨を「液体の太陽光線」と呼んで雨が降っていても滅多に傘をさすことがことがありません。
ケチカンのおすすめ観光スポット
ミスティ・フィヨルド国立公園
ケチカンの東35㎞にあるミスティ・フィヨルド国立公園は青い湖、氷河の谷、神秘的な滝や海面から900mの高さに突き上がるようにそびえる岩壁など雄大な自然のパノラマを楽しむことができます。雨が不断に降るため霧がかかっているように見えることから「ミスティ・フィヨルド」と呼ばれるようになりました。クジラやワシ、アザラシの群れなどの野生動物に出逢えることもあります。
サックスマン・ネイティブ・ビレッジ
「サックスマン・ネイティブ・ビレッジ」はケチカンの南、サクスマンにあります。ここは約150人の先住民が暮らしている小さな村です。先住民の人たちが伝統的なダンスと歌を披露して出迎えてくれます。また28本ものトーテムポールがありトーテムポールの最大のコレクションといわれています。またトーテムポールの製作の現場を見学したり、地元の伝統工芸品を買ったりすることができます。
トーテム・ヘリテージセンター
日本でもおなじみのトーテムポールはアラスカ州が発祥の地です。ケチカンの先住民トリンギット族はとりわけトーテムポールの風習のさかんな地域でした。「トーテム・ヘリテージセンター」では、ケチカンの先住民が残した数々のトーテムポールを見ることができます。トーテムポールには宗教的な意味合いはなく、その人の出自や家系、自分たちに関わる伝承などを彫って記したものとのことです。
クリーク・ストリート
「クリーク・ストリート」はケチカン川の河口にあって、建物が川に突き出て建つ水の上の板張りの遊歩道です。通り沿いにはレストランやお土産屋さんも多いです。
「トーテムポール発祥の地」ともいえるケチカン。実はこの地域の伝統的な工芸品です。先住民の文化を広く観光客にも伝えながら、継承していくケチカンの寄港地観光でアラスカの伝統的な民俗文化もお楽しみ下さい。