令和3年(2021)に日本国内で5件目の世界自然遺産に登録された「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」。沖縄本島の「海の玄関口」となるのが本部港です。九州本土の鹿児島と奄美群島、沖縄本島を結ぶフェリーが発着する本部港を紹介します。
本部港
基本情報
本部港は沖縄本島北部の本部町に位置しています。伊江島との定期フェリーや鹿児島からは大型フェリーが毎日来航し、外国や国内の貨物船も利用しており、県内北部地域の拠点としての役割を担っています。
【住所】沖縄県国頭郡本部町字崎本部5235
アクセス
琉球バス交通もしkは沖縄バス本部半島線「本部港」バス停下車
本部港を発着するフェリー
マルエーフェリー
「フェリーあけぼの」と「フェリー波之上」の2隻のフェリーで運航しています。運航時刻は次の通りです。
入港時間 | 出港時刻 | |
鹿児島 | – | 18:00 |
名瀬 | 5:00 | 5:50 |
亀徳 | 9:10 | 9:40 |
和泊 | 11:30 | 12:00 |
与論 | 13:40 | 14:10 |
本部 | 16:40 | 17:10 |
那覇 | 19:00 | – |
入港時刻 | 出港時刻 | |
那覇 | – | 7:00 |
本部 | 9:00 | 9:20 |
与論 | 11:50 | 12:10 |
和泊 | 14:10 | 14:40 |
亀徳 | 16:30 | 17:00 |
名瀬 | 20:30 | 21:20 |
鹿児島 | 8:30 | – |
マリックスライン
「クイーンコーラルプラス」「クイーンコーラル8」の2隻の船で運航しています。令和3年(2021)11月から新しく「クイーンコーラルクロス」が就航予定。「クイーンコーラル8」は退役して「クイーンコーラルプラス」と2隻で運航する予定です。運航時刻表は下記リンクから。
鹿児島発奄美各島・沖縄向け運航時刻表
沖縄発奄美各島・鹿児島向け運航時刻表
伊江島フェリー
本部港からは離島の伊江島へのフェリーが発着しています。通常は1日4往復、夏季期間、年末年始については増便されます。
世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」
奄美大島、徳之島は大陸などとの分離、近隣島しょとの分離・結合を繰り返して形成された独特の地史を背景に、アマミノクロウサギに代表される希少種を含む多様な生物が生息・生育しています。沖縄本島の北部にある「やんばるの森」は生物多様性の宝庫です。亜熱帯照葉樹林の森は世界的にも数少なく、やんばる特有の生態系の基盤となっています。ヤンバルクイナやノグチゲラをはじめ、やんばるにしかいない生き物たちが数多く生息しています。他にもマングローブの林や、石灰岩の海食崖など多様な自然環境を実際に見ることもできます。
本部港 周辺観光 おすすめスポット
美ら海水族館
「沖縄美ら海水族館」は、沖縄で最も人気の観光スポットの一つです。昭和50年(1975)に開催された沖縄国際海洋博覧会を記念して会場跡地に設けられた「海洋博公園」内にあります。ジンベイザメやナンヨウマンタが泳ぐ日本最大規模の大水槽があることで有名です。また沖縄らしい熱帯魚やサンゴ礁、そして深海ゾーンでは自然に近い状態で展示された海洋生物を見ることができます。イルカのショーも人気のイベントです。ショー施設は水族館とは別棟にありますが、屋根付きなので天候に左右されず楽しむ事ができます。水族館近くの公園敷地内には子供の遊び場もあり、ファミリーにもおすすめです。海洋博公園には熱帯・亜熱帯の花や果樹を集めた「熱帯ドリームセンター」、琉球王国時代の沖縄の民家や村落を再現した「おきなわ郷土村」などの施設があります。
今帰仁城跡
今帰仁城跡は国指定の史跡であり、世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつでもあります。城は、那覇空港から車で約1時間40分、沖縄本島北部・本部(もとぶ)半島にある標高約100メートルの高台にあります。中世に琉球が北山(ほくざん)、中山(ちゅうざん)、南山(なんざん)の三つの勢力に分かれていた「三山(さんざん)時代」に北山王の居城でした。城は丘の上に築かれていて、城の北と東は70~80mの渓谷になっています。古生期石灰岩を積み上げて造られた城壁の高さは3~8m、長さは1.5km にも達します。城内は8つの郭からなり、城門から本丸までは石畳道が続いています。城全体の規模としては首里城に次ぐ大きさです。城からはエメラルドグリーンの沖縄の海を眺めることができる絶景スポットでもあります。
古宇利島
古宇利島は、沖縄本島北部にある屋我地島の北に位置し、今帰仁島に帰属する有人島です。外周は約 8 kmと車で10分ほどで回れてしまうほど小さな島です。直径約2Km、周囲が約8Kmの小さな島で、沖縄本島とは古宇利大橋という橋で結ばれています。古宇利大橋は全長1960mで通行無料。平成17年(2005年)に開通しました。橋の両側にはエメラルドグリーンの海が広がっていて、絶景のドライブコースになっています。古宇利島の南部、シラサ(岬)に男女の二人が生活をしたという岩陰の半洞窟があり、この二人の子孫が増え琉球人の祖になったという「沖縄版アダムとイブ」ともいえる伝承があり、別名「恋島」と呼ばれています。
フェリーの運航は気象条件によって左右されやすくなります。事前にフェリー会社のウェブサイトなどで運航状況を確認する、万が一、欠航になった場合のことを想定して、余裕を持った旅行日程を組むことが大切です。奄美の島々を巡りながら沖縄へ向かう旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。