和歌山県が大型クルーズ船の誘致に取り組んでいる和歌山下津港。2019年にはダイヤモンド・プリンセス号が初入港を果たし、2020年秋にはMSCベリッシマ号の入港が決定するなど、外国船の大型船の入港も相次いでいます。徳川御三家の一角、紀州徳川家の城下町として栄えた和歌山。和歌山下津港で下船観光中のおすすめ観光スポットを紹介させていただきます。
世界遺産・高野山
世界遺産にも登録されている高野山は真言密教の総本山。平安時代に真言宗を開宗した空海は密教の道場を開くのにふさわしい地として、今日の都の喧噪から離れたこの地を選びました。「一山境内地」といって、山内全体が金剛峯寺というお寺の境内とされてきました。「奥之院」と「壇上伽藍」が二大聖地とされていて、今も人々の信仰を集めています。 また「写経」や「阿字観」、「授戒」といった修行体験もできます。
壇上伽藍
弘法大師が真言密教の根本道場を開くにあたり最初に整備に着手した場所。境内には根本大塔、金堂など19の建造物が建ち並んでいます。「根本大堂」は真言密教の根本道場のシンボルとして建てられた、高さ48.5mの日本で最初の多宝塔。堂の内陣は曼荼羅の世界が立体的に表現されています。
奥之院
奥の院は高野山の信仰の中心で空海が入定した地です。弘法大師御廟は大師信仰の中心聖地。一の橋から御廟まで約2キロメートルの道のりには、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石や、祈念碑、慰霊碑の数々が樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。
徳川御三家の居城 和歌山城
紀州徳川藩55万5千国の居城だった和歌山城。虎伏山に建つ「和歌山のシンボル」です。白亜の三層の大天守閣は虎伏山の頂上に位置していて、市街地を四方に見下ろすことができます。城内では「おもてなし忍者」が随所に潜んでいて、お城観光の手伝いに一役買っています。
「絶景の宝庫 和歌の浦」
日本遺産にも登録されている和歌の浦。万葉の時代には万葉歌人山部赤人に「わかの浦に 潮満ちくれば 潟をなみ 芦辺をさして 鶴鳴きわたる」と詠われた「和歌の聖地」です。潮の干満によって干潟が現れては消え、刻一刻と変化しながら、四季折々の多彩な風景を魅せる風光明媚な地です。
紀州東照宮
紀州東照宮は徳川頼宜によって創建された「関西の日光」と呼ばれる神社。108段の階段「侍坂」を登りつめると朱塗り極彩色の楼門が迎えてくれます。正面に位置する社殿は国の重要文化財に指定されていている「権現造」の建造物です。楼門からは和歌の浦の海を一望することができます。
紀三井寺
紀三井寺は奈良時代後期に開基された1200年以上の歴史を持つ古刹。楼門から続く231段の階段中腹には山中に湧き出る清浄水、楊柳水のほか、少し離れたところには吉祥水があります。これらは「三井水」と呼ばれ、寺の名前の由来となっています。「三井水」は「日本の名水100選」にも選ばれています。境内には仏殿、鐘楼、多宝塔が並び、奥に総欅造り本殿があります。
大阪からも日帰りで足を運べる和歌山。万葉集でも詠われた風光明媚な景勝地和歌の浦や神秘的な密教の世界を感じて頂ける高野山、「徳川御三家」の一角、紀州藩の繁栄を今に伝える見どころなど、見どころは尽きないです。和歌山の観光、ぜひ楽しんでください。