兵庫県は県内に1000を超える城跡があって、日本有数の城跡が密集するエリア。国指定史跡に指定されているお城の数は日本初の世界遺産・姫路城をはじめ22城。そんな兵庫県のお城の中で、ここだけは見ておきたい!というおすすめのお城を厳選して紹介します。
姫路城
白亜の豪壮華麗な大天守閣の姿から「白鷺城」の別名を持つ姫路城。国宝に指定されていると同時に1993年に奈良県の法隆寺とともに初めて世界遺産に登録された日本が世界に誇る城郭建築です。
新幹線の姫路駅からも見ることができる美しい大天守は天守台の東南隅に位置していて五層六階の造りになっています。最上階の大棟両端には阿吽一対の大鯱瓦が飾られています。飾っています。
外観は千鳥破風、大千鳥破風、唐破風が組み合わされていて調和のとれた非常に美しい姿になっています。
姫路城には3つの小天守があり、中でも天守台の西北隅に位置している乾小天守は一番大きく三層四階の造りになっています。
住所: 兵庫県姫路市本町68番地
開城時間:9:00~17:00(最終入場は16:30)
定休日: 12月29日、30日
入城料: 大人(18才以上) 1,000円/ 小人(小学生・中学生・高校生) 300円
アクセス: JR姫路駅北口から神姫バス乗車、「大手門前」バス停下車徒歩5分
竹田城
「天空の城」として全国的に有名な山城です。標高353.7mの古城山山頂に築かれた山城で、山全体が虎が伏せているように見えることから、「虎臥城(とらふすじょう、こがじょう)」とも呼ばれています。
天守台・本丸を中心に、三方に向けて放射状に曲輪が配置されていて、縄張りの規模は東西に約100m、南北に約400mに及びます。
住所: 兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169番地
入城時間:(春)スプリングシーズン 3月1日~5月31日 8:00~18:00(最終登城 17:30)
(夏)サマーシーズン 6月1日~8月31日 6:00~18:00(最終登城 17:30)
(秋)雲海シーズン 9月1日~11月30日 4:00~17:00(最終登城 16:30)
(冬)ウィンターシーズン 12月1日~翌年1月3日 10:00~14:00(最終登城 13:00)
休城日: 1月4日~2月末
観覧料: 大人(高校生以上)500円
アクセス:JR竹田駅より徒歩約40分
明石城
1618年(元和4年)に江戸幕府第2代将軍・徳川秀忠の命を受けて、明石藩初代藩主・小笠原忠政によって築城が開始されました。
お城は明石海峡を臨む高台にあって、西国諸藩を監視する役割を担っていたとされます。高石垣や、本丸・二の丸・三の丸は門で区切るなど、戦闘を強く意識した構造でした。
明治維新後に城郭は大部分が取り壊されましたが、実質的には天守の役割を果たしたとみられる坤櫓と本丸の南東端に築かれた巽櫓は取り壊しを逃れ、当時の姿を現在に伝えています。
住所:兵庫県明石市明石公園1-27
開城時間:散策自由
料金 :無料
アクセス:JR明石駅より徒歩約5分
※巽櫓は春期(3月~5月)、坤櫓は秋期(9月~11月)のみ一般公開
赤穂城
「忠臣蔵」で有名な赤穂浪士の故郷にあるお城。赤穂藩主・浅野長直の命で1648(慶安元年)より13年の歳月をかけて築城されました。
城郭の縄張りは近藤正純の指導のもと甲州流軍学によるもので、一部、二之丸枡形虎口付近は山鹿素行が設計変更したと伝えられていて、山鹿流軍学が取り入れられています。
明治維新後にお城は取り壊されましたが、本丸庭園や本丸門・厩口門、本丸門枡形石垣・厩口門袖石垣など復元整備が進められています。
住所: 兵庫県赤穂市上仮屋1424-1
開館時間:見学自由
本丸、二之丸庭園は9:00~16:30(入園は16:00まで)
定休日: なし、本丸、二之丸庭園は12月28日~1月4日
入場料: 無料
アクセス: JR播州赤穂駅より徒歩約15分
出石城
1604(慶長9)年に当時の藩主・小出吉英によって有子山山麓に城が築かれました。同時に城下町が整備され、出石の町並みが形成されました。
縄張は梯郭式。山麓の上から稲荷郭、本丸、二の丸、下郭、三の丸の順に、梯子を立てかけたように城が築かれています。
明治維新後の廃城令によって、建物が全て取り壊されましたが、野面積みの見事な石垣がそのまま残るほか、隅櫓や登城門、登城橋などが復元されています。
当時の面影を今も残す城下町は「但馬の小京都」と呼ばれていて、国の重要伝統的建造物保存地区に指定されています。城崎温泉も近く。城崎温泉を拠点に訪ねるのもおすすめです。
住所: 兵庫県豊岡市出石町内町
開館時間:24時間
入場料: 無料
アクセス:JR豊岡駅より全但バス出石行きで約30分、「出石営業所」バス停下車、徒歩約5分
関連リンク
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篠山城
徳川家康の命によって、1609年(慶長14)に豊富秀頼の大坂城攻略の拠点として築城されました。
約8万人を動員した天下普請で、縄張りは築城の名手藤堂高虎、築城総奉行は池田輝政で半年という短期間で完成させました。
本丸と二の丸はすべて犬走が設置された高石垣で囲まれ、その外側に三の丸と堀が巡っています。また外堀周辺には武家屋敷、その外側には町屋を配置し城下町を形成しました。
見どころは2000(平成12)に復元された大書院。木造住宅建築としては非常に規模が大きく、一大名の書院としては 破格の規模と古式の建築様式を備えたものといえます。
昔ながらの街並みが残る城下町は国の伝統的建造物群保存地区に指定されていて、「日本の歴史的風土100選」に選ばれています。
住所: 兵庫県丹波篠山市北新町2-3
開館時間: 9:00~17:00(受付終了 16:30)
休館日: 月曜日、年末年始(12月25日~翌年1月1日)
篠山城大書院入館料: 大人:400円 / 高校・大学生:200円/ 小・中学生:100円
アクセス: JR福知山線篠山口駅から神姫グリーンバス篠山営業所行「二階町」バス停下車 徒歩5分
なぜ兵庫にお城が多い?
ここで取り上げたお城以外にも兵庫県内には見応えのあるお城がたくさん。なぜ兵庫にお城が多いのか。兵庫県はかつて摂津・播磨・但馬・丹波・淡路の五国から成っていて、律令時代の五畿七道のうち、畿内から伸びる山陽道・山陰道・南海道が走る交通の要衝でした。
権力の中枢が集まった畿内と西国諸国を結ぶ地であったことから、その地の利を巡って政権と絡む合戦が起こりました。さらに戦国時代になると、戦略上の要衝として多くのお城が築かれたことが理由として挙げられます。
兵庫ディスティネーションキャンペーン
2023年7月1日~9月30日の期間、「兵庫ディティネーションキャンペーン」が開催されています。「ディティネーションキャンペーン」はJR各社と地方自治体、地元の観光業者が共同で実施する期間限定の大型観光キャンペーンです。はじまりは昭和53年(1978)に旧国鉄が和歌山県と実施したキャンペーンです。年に3~4回、3ヶ月ほどの期間を設けて、様々なイベントやキャンペーンにあわせた臨時列車の運行があります。
「兵庫ディスティネーションキャンペーン」の期間中はひょうご☆乗り放題パスや神戸・姫路デジタルパスなどお得に兵庫県を周遊できるお得なきっぷの発売もあります。
この機会にぜひ、兵庫でお城巡りを満喫してはいかがでしょうか。