愛知県の南端にある渥美半島は温暖な気候に恵まれた三河湾の風光明媚な景観を望めるリゾート地。渥美半島からは三河湾に浮かぶ島々へ向かう名鉄海上観光船のフェリーが発着しています。フェリーが発着する港の一つが師崎です。師崎港について記事では紹介していきます。
師崎港とは
名鉄海上観光船が発着する師崎港は渥美半島の先端にあります。名鉄河和駅から知多バスの師崎港行きに乗車、終点の師崎港で下車します。バスは1時間に1本の割合で出ています。
港には「師崎港観光センター」が併設されています。師崎港観光センター内には三河湾の海の幸でいっぱいのお土産物売店のほか、軽食コーナーが設置されていて、船が運航している時間帯はいつでも利用することができます。
名鉄海上観光船
名鉄海上観光船は知多半島、渥美半島と三河湾に浮かぶ日間賀島、篠島を結ぶフェリー会社。定期高速船とカーフェリーを運航しています。定期高速船は知多半島にある師崎発着と篠島、日間賀島間を往復する航路と知多半島の河和を出発して、日間賀島、篠島を経由して渥美半島の伊良湖を結ぶ航路を運航しています。カーフェリーは師崎~篠島間、篠島~日間賀島間の2つの航路を運航しています。定期高速船は「はやぶさ・はやぶさ2・はやぶさ3」、「イーグル3」、「しらさぎ」、「海鴎1・海鴎11・海鴎12」、カーフェリーは「しまゆり」が運航しています。
師崎港から足を運べる三河湾の島々
日間賀島
「名古屋から一番近い島」といわれる日間賀島。タコとトラフグの名産地として知られています。島内にはタコ料理を楽しめるお店がたくさんあります。フグが旬の時期となる10月から3月にかけては絶品のフグ料理も楽しむことができます。島には東港と西港があり、タコのモニュメントが出迎えてくれます。東港の近くにあるサンライズビーチから約10分ほど歩いたところにあるのが「ハイジのブランコ」。別名「恋人のブランコ」とも呼ばれていて、カップルで乗ると幸せになるといわれています。
篠島
三河湾と伊勢湾の潮流が交じり合う場所にある篠島では新鮮な海の幸が豊富に獲れます。中でも名物はフグ。山口県の下関と並ぶ水揚げを誇り、島内でもフグ料理を楽しむことができます。伊勢神宮とのゆかりも深く、島で捕れた鯛を塩漬けにした「おんべ鯛」を伊勢神宮内宮へと奉納する「おんべ鯛奉納祭」は1000年以上の歴史があります。祭当日は、古来からの作法により整えられたおんべ鯛が中手調製所より篠島港まで運ばれ、厳粛なお祈りが執り行われた後、奉納船によって伊勢の国、神社(かみやしろ)港へ向かいます。祭りでは餅投げや抽選会などのイベントがあって大いに盛り上がります。
アートの島 佐久島
日間賀島、篠島とともに三河湾に浮かぶ有人島が佐久島。「アートの島」として知られています。「佐久島アートピクニック」は常設展示作品22作品を巡りながら島歩きを楽しむスタンプラリーです。島内の西集落の黒壁をモチーフにした「おひるねハウス」は代表する作品の一つ。黒い箱から波の音を聞き、潮風を感じながら目を閉じれば、自然と一体になることができます。黒い「おひるねハウス」の対岸には、対照的に真っ白な装いの「イーストハウス」があります。他にも、アポロ11号の月面着陸をイメージした異なるたくさんの風景を楽しめる「佐久島の秘密基地/アポロ」や、大浦海水浴場で無数のカモメが潮風にたなびく「カモメの駐車場」などアートを辿りながら風光明媚な自然景観を楽しめます。大正時代に佐久島内八十八ヶ所に建てられ、その後失われていた弘法の祠がアートの力を得てリノベーションが進められています。「アートな弘法巡り」ではプチお遍路さん体験ができるスタンプラリーです。
佐久島へのアクセス
愛知県西尾市にある一色港から船に乗って約20分です。一色港には名古屋から名鉄に乗って、西尾駅で下車。名鉄西尾駅2番のりばから「一色さかな広場・佐久島行船のりば」行きに乗って終点で下車です。「一色さかな広場」は一色漁港で水揚げされた魚介類や、矢作川水系の清らかな水を利用して育ったうなぎ、えびせんべい、果物類など、一色町の特産品の店が軒を連ねている新鮮な海の幸を味わえる海鮮市場です。
名古屋からも日帰り圏内の三河湾の島々。渥美半島の伊良湖岬と鳥羽を結ぶ伊勢湾フェリーも活用すると、伊勢・志摩ともあわせた観光も楽しめます。3つの島それぞれ魅力たっぷりの三河湾の島々を巡る旅はいかがでしょうか。