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慈照寺

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第59回 京の冬の旅: 非公開文化財特別公開 開催情報と見どころ完全ガイド【ノリッポ】

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「京の冬の旅」とは、京都で毎年行われる非公開文化財の特別公開イベント。59回目を迎える「京の冬の旅」は「世界遺産登録30周年」と「洛陽三十三所観音霊場再興20周年」をテーマに開催。今回の特別公開の開催情報と見どころを紹介します。

慈照寺(銀閣寺)本堂・弄清亭

本堂は「書院造」の美しい建築様式で、室町時代の文化を感じさせる空間となっています。静かな雰囲気の中で、歴史的な価値を体感できます。また与謝蕪村と池大雅による襖絵が展示されています。これらの襖絵は、風格ある日本南画の代表作であり、特にその色彩や表現技法が評価されています。通常は非公開であるため、この機会にじっくりと鑑賞することができます。

弄清亭は香を楽しむための座敷として復元されており、香道の文化を体験できる場所です。この空間は足利義政が香を愛したことを示す重要な文化財です。奥田元宋による襖絵も展示されており、その独特な美しさが訪れる人々を魅了します。これらの作品は、現代的な感性と伝統的な技法が融合したものです。

拝観はインターネットからの事前予約が優先されます。各回定員は約20名で、当日申込も可能ですが、混雑することが予想されますので早めの申し込みをおすすめします。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)まで。
公開時間:10:00、11:00、12:00、13:30、14:30、15:30(各回約30分)。
料金: 800円(別途通常拝観料500円が必要)

アクセス: 市バス「銀閣寺道」下車後、徒歩約10分

慈照寺

建仁寺 西来院

建仁寺 西来院は、京都最古の禅寺・臨済宗建仁寺派大本山の塔頭寺院で、禅僧・蘭渓道隆ゆかりの古刹です。「京の冬の旅」で初めて一般公開されます。

方丈には、江戸時代前期に造られた蘭渓道隆坐像が安置されています。特に、2024年3月に奉納された天井画「白龍図」が見どころです。この天井画は迫力があり、蘭渓道隆のゆかりの場所として重要な文化財です。

方丈南側には、中国の霊山・峨眉山から運ばれた巨石を据えて作られた枯山水庭園「峨眉乗雲の庭」があります。また、「九華青蓮の庭」も特別公開されます。これらの庭園は、昭和の名造園家・中根金作の流れを汲む中根庭園研究所が作庭しました。

「京の冬の旅」期間限定で、蘭渓道隆頂相などの寺宝が特別展示されます。さらに、画家・木村英輝氏が描き、俳人・黛まどか氏が詩を書いた「涅槃図」も初公開されます

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)

公開時間: 10:00~16:00(受付終了)
料金: 800円
アクセス: 京阪電車祇園四条駅から徒歩約10分、市バス「東山安井」下車、徒歩約5分

建仁寺

清水寺 随求堂

随求堂の本尊である「大随求菩薩坐像」が特別に御開帳されます。この仏像は、江戸時代中期の1733年(亨保18年)に造立された八臂(八本の腕)の像で、金泥(金箔)押し、水晶玉眼、金銅メッキ加工(宝冠)が施されています。特に、蛇を手に持つ独特の姿が注目されます。

仏像はヒノキ材で作られ、寄木造りで金泥押しや金銅メッキ加工が施されています。頭上の宝冠や首から下げた瓔珞(ようらく)などの装飾も見どころです。仏像の背には「大随求陀羅ニ」と呼ばれる陀羅尼が金泥で描かれており、蓮弁(蓮台)と梵字が一文字ずつ刻まれています。

随求堂の堂下では、大随求菩薩の胎内に見立てた暗闇の中を数珠を頼りに回る「胎内めぐり」が行えます。この体験では、光が全く入らない空間を歩き、外に出ると生まれ変わることができると言われています。中には大随求菩薩を表す梵字が刻まれた随求石があり、こちらに触れながら願い事をします。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 9:00~16:30(受付終了は16:00)
料金: 大人(高校生以上)500円、小中学生300円
アクセス: 京阪電車「清水五条」駅下車、徒歩約25分。市バス86・206系統「五条坂」下車、徒歩約12分

清水寺

仁和寺 経蔵・五重塔

国指定重要文化財の経蔵は「天海版一切経」を納めるお堂で、中央には八角形の回転式輪蔵があります。この輪蔵は経典を収納するためのもので、回転させることで経典を取り出すことができます。経蔵内部には美しい色彩を保った壁画が描かれており、往時の華やかさを感じることができます。特に、細部まで丁寧に描かれた壁画は見逃せません。

国指定重要文化財の五重塔は近世五重塔の代表作とされ、その美しい極彩色の仏画で飾られています。塔内部には中央の心柱を囲むように四天柱が支えており、胎蔵界五仏が安置されています。塔内は極彩色で装飾されており、仏教的な文様や絵画が施されています。特に、塔内の装飾は非常に精緻で、訪れる人々を魅了します。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)まで公開されます。
公開時間: 1・2月: 10:00~16:00(受付終了15:30)
                3月: 10:00~16:30(受付終了16:00)
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円(別途通常拝観料要)

アクセス: 市バス・JRバス「御室仁和寺」下車すぐ
               嵐電「御室仁和寺駅」下車徒歩約3分

仁和寺

天龍寺 祥雲閣・甘雨亭

祥雲閣は、表千家の名席「残月亭」を模した十二畳敷の茶室です。室内は伝統的な和の美しさが感じられ、茶道の精神を体現しています。茶室のデザインには、千利休の影響が色濃く表れており、シンプルながらも洗練された美しさがあります。特に、窓から見える庭園との調和が魅力です。

甘雨亭は五畳半の小さな茶室で、より親密な雰囲気を持っています。この空間では、茶道を通じて心を落ち着けることができます。

祥雲閣と甘雨亭は、世界遺産に登録されている「曹源池庭園」の一部であり、庭園自体も特別名勝に指定されています。庭園は夢窓国師によって作庭され、その美しい景観は訪れる人々を魅了します。嵐山や亀山を背景にした借景式庭園で、四季折々の風景が楽しめます。特に、庭園内の石組みや水面が美しい景観を演出しています。

拝観はインターネットからの事前予約が優先されます。

公開期間: 2025年1月15日(水)、2月1日(土)〜3月3日(月)
公開時間: 各日10:00から16:00まで(受付終了15:30)。
料金: 特別公開料は800円(別途通常拝観料500円が必要)
アクセス: 嵐電「天龍寺駅」から徒歩約5分、市バス「天龍寺前」下車すぐ

天龍寺

相国寺 光源院

光源院は室町幕府13代将軍・足利義輝の菩提寺であり、室町時代に創建されました。明治期に移築された行者堂には、修験道の祖・役行者像や弘法大師像が安置されています。

本堂の室中には、日本画家・水田慶泉による十二支を描いた襖絵が12面展示されています。これらの襖絵は色彩豊かで、訪れる人々を楽しませます。2021年に画家・加藤晋が奉納した襖絵には、「桃太郎」や「笠地蔵」など日本の昔話や「西遊記」の登場人物が隠されており、見る人に新たな発見を提供します。これらは「草木国土悉皆成仏」という仏教思想を表現しています。

本堂南側には、令和に作庭された新しい枯山水庭園「十二支の庭」があります。この庭園は、京都の名石を用いて作られており、干支にちなんだ石組みが特徴です。特別公開中には、行者堂も訪れることができ、修験道に関連する仏像や資料を見ることができます。

公開期間: 2024年1月6日(土)から3月18日(月)まで
公開時間: 10:00~16:30(受付終了16:00)
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円
アクセス: 地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩約6分
     京阪電車「出町柳駅」から徒歩約15分

相国寺

鹿苑寺(金閣寺) 方丈

方丈内には、狩野外記による「香山九老図」や「仙人高士図」などの美しい襖絵が展示されています。これらの襖絵は、江戸時代の画家によるもので、細部まで緻密に描かれています。日本画家・石踊達哉氏と森田りえ子氏による杉戸絵も見どころで、現代的な感性が加わった作品が楽しめます。

方丈から眺める「陸舟の松」は、室町幕府3代将軍・足利義満が愛したとされる松で、その独特な形状と美しさが訪れる人々を魅了します。

方丈に隣接する庭園は、室町時代に作庭されたと伝えられる枯山水庭園で、静謐な雰囲気を持っています。庭園内には、四季折々の風景を楽しむことができる美しい景観があります。

特別公開期間中には、鹿苑寺に所蔵されている貴重な寺宝も展示され、歴史的価値を持つ文化財を間近で見ることができます。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)まで。
公開時間: 10:00~16:30(受付終了は16:00)。
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円(別途通常拝観料が必要)
アクセス: 市バス「金閣寺道」下車後、徒歩約5分

鹿苑寺

平等寺(因幡堂)

平等寺の本尊である薬師如来立像は、日本三如来の一つとして知られています。この像は病気やケガから守ってくれる仏様とされています。清凉寺式釈迦如来像は平等寺のもう一つの代表的な仏像です。釈迦如来像は、仏教信仰の中心的な存在です。

如意輪観音坐像は観音信仰の重要な対象として多くの参拝者に親しまれています。以上、3つの仏像はいずれも国指定重要文化財。また二体の十一面観音菩薩像が特別公開され、観音信仰の深い意味を感じることができます。

特別公開期間中には、平等寺に所蔵されている貴重な寺宝が展示され、訪れる人々にその歴史的価値を伝えます。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 10:00~16:30(受付終了は16:00)
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円
アクセス: 地下鉄「四条」駅または「五条」駅から徒歩約5分
                市バス「烏丸松原」下車、徒歩約1分

地蔵院(椿寺)

本堂には、江戸時代に制作された五劫思惟阿弥陀如来像が安置されています。この像は、特徴的な髪型と表情で知られ、信仰の対象とされています。
観音堂には、慈覚大師円仁による一木造の十一面観音菩薩立像が祀られています。この像は、雨宝童子や春日龍神と共に安置されており、訪れる人々に深い感動を与えます。

地蔵院の名物である「五色八重散椿」は、一本の木に赤や白、桃色など様々な色合いの花が咲き、一片ずつ花びらが散る珍しい椿です。これは豊臣秀吉が寄進したと伝えられ、春先には美しい花を楽しむことができます。

特別公開期間中には、隣接するいけばな資料館での寺宝特別展示も見どころです。いけばなの歴史や文化を学ぶことができる貴重な機会です

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 10:00~16:30(受付終了は16:00)
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円
アクセス: 市バス26・50・205系統「北野白梅町」下車後、徒歩約3分

東本願寺 宮御殿・桜下亭

国指定重要文化財の宮御殿は、江戸時代の大宮御所を移築したもので、宮中の四季行事が描かれた大和絵の襖絵や美しい池泉式庭園が見どころです。これにより、歴史的な背景を感じることができます。

桜下亭は、数寄屋風建築であり、著名な画家・円山応挙による襖絵が残っています。この襖絵は、自然や季節感を巧みに表現しており、訪れる人々に深い感動を与えます。

今回の特別公開では、能舞台の外観も見ることができ、桜下亭内の曲り木の床柱やくりぬきの書院棚がある部屋も拝観可能です。この機会に、普段は見ることのできない貴重な文化財を体験できます

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月15日(土)の間で金・土曜日に公開
公開時間: 1・2月: 10:00~15:30(受付終了は15:00)
               3月: 10:00~16:00(受付終了は15:30)
料金: 小学生以上 1名あたり2,200円(完全予約制)
アクセス: JR「京都」駅から徒歩約7分/ 地下鉄「五条」駅から徒歩約5分
               市バス「烏丸七条」下車後、徒歩約2分

東本願寺

東寺 五重塔

東寺の五重塔は約55メートルで、日本一高い木造建築です。1644年に再建されたもので、弘法大師空海が持ち帰った仏舎利が納められています。

特別公開では、五重塔の初層内部に入ることができます。内部は極彩色の文様で彩られ、大日如来に見立てた心柱を囲んで金剛界四仏が安置されています。壁面には弘法大師や真言八祖の像が描かれ、密教的な空間が広がっています。

五重塔の特別公開に合わせて、薬師三尊像を祀る金堂(国宝)や、21体の仏像が立体曼荼羅を形成する講堂(重要文化財)も拝観可能です。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 8:30~17:00(受付は16:30まで)
料金: 大人(大学生以上)800円、高校生700円、小中学生500円
(通常公開部分を含む)

アクセス: 近鉄電車「東寺」駅下車、徒歩約10分/市バス「東寺東門前」下車、すぐ
               JR「京都」駅下車、徒歩約15分

東寺

醍醐寺 三宝院

国宝に指定されている表書院は桃山時代の寝殿造り様式を伝える建物で、国宝に指定されています。豊臣秀吉が「醍醐の花見」を開催する際に使用された場所でもあり、歴史的価値が高いです。

三宝院庭園は豊臣秀吉が自ら設計した庭園で、国の特別名勝・特別史跡に指定されています。庭園内には亀島などユニークな造形があり、四季折々の美しい風景が楽しめます。

三宝院向かいの霊宝館には、約75,000点以上の国宝や重要文化財が収蔵されていて、その中には春と秋に開催される特別展も含まれています。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 9:00~17:00(受付終了は16:30)
               冬季(12月第1日曜の翌日から2月末日)は9:00~16:30(受付終了16:00)
料金: 三宝院庭園・伽藍の拝観料は1,000円、三宝院御殿の特別拝観は500円
アクセス: 地下鉄東西線「醍醐駅」から徒歩約10分/ 京阪バス「醍醐寺前」下車すぐ

醍醐寺

龍安寺 仏殿・西の庭

仏殿は1981年に復元された総檜造の禅宗建築で、天井には墨と金泥で描かれた「下り龍」の絵が圧巻です。これは日本画家・武藤彰による作品で、訪れる人々に強い印象を与えます。本尊の釈迦如来像が安置されており、天皇家や歴代住職の位牌も祀られています。これにより、仏教信仰の深さを感じることができます。

西の庭は室町時代の庭園を復元した約1,000坪の回遊式庭園であり、四季折々の植栽が楽しめます。特に、細川廟には細川勝元公の木像が祀られており、歴史的な背景を感じることができます。の廟は、室町幕府管領・細川家の歴代位牌が祀られている場所であり、1658年に制作された細川勝元像も安置されています。

公開期間: 2025年1月10日(金)から3月18日(火)
公開時間: 1月と2月: 9:00~16:30(受付終了は16:00)
               3月: 9:00~17:00(受付終了は16:30)
料金: 大人(中学生以上)800円、小学生400円
アクセス: 京福電鉄「龍安寺」駅から徒歩約10分
    市バス「立命館大学前」バス停から徒歩約7分

龍安寺

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take

ホテル、外資系航空会社勤務を経て、個人旅行に特化した旅行会社で企画を担当、お客様の希望に応じた「オーダーメイドの旅」の企画・提案に携わり、ヨーロッパ各地の音楽祭、オペラ・クラシック公演鑑賞、音楽家ゆかりの地巡りなど音楽旅行を中心に手掛ける。現在は「日本再発見」をテーマに西日本を中心に各地に残る歴史・文化遺産の魅力を発信している。過去に手掛けた旅行は1000件以上。奈良大学文学部文化財歴史学科卒業。博物館学芸員資格。日本考古学協会賛助会員。2020年度「吉野アンバサダー」。大分県生まれ、福岡市育ち。

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