岩手県の地方ローカル線、釜石線で運行されているSL銀河。東日本大震災からの復興支援と地域活性化を目的に2014年から運行が始まりました。釜石線沿線を舞台に描かれた宮沢賢治の代表作の一つ「銀河鉄道の夜」をテーマにした観光列車。列車の概要と2020年の運行スケジュールを紹介します。
SL銀河の車両編成
SL銀河は4両編成。列車内の空間は宮沢賢治の生きた大正から昭和の世界を再現しています。 ガス灯風の照明やステンドグラス、植物のパーテーションなど、緩やかな個室感と柔らかな光の中でゆっくりと非日常を満喫することができます。4つの車両の外観には宮沢賢治の物語に出てくるような夜空や動物たちが描かれています。各車両は次のようなコンセプトになっています。
1号車:月と星のミュージアム&プラネタリウム、銀河コレクション(沿線ゆかりの作品展示)ギャラリー車両
2号車:宮沢賢治ギャラリー(イーハトーブと賢治)&ライブラリー車両
3号車:宮沢賢治ギャラリー(ソーシャルデザインと賢治)&「銀河鉄道の夜」ギャラリー車両
4号車:宮沢賢治ギャラリー(アーティスト賢治)&SLギャラリー車両
1号車に設置されている光学式プラネタリウムは世界で初めて列車に搭載されたもの。
SL銀河 停車駅と運行時刻
SL銀河は花巻~釜石間を1日1本しています。花巻発釜石行もしくは釜石発花巻行のいずれか。停車駅と運行時刻は下記の通りです。
花巻 | 10:37発 | 15:19着 |
---|---|---|
新花巻 | 10:48着 10:50発 |
15:08発 15:06着 |
土沢 | 11:00着 11:03発 |
14:56発 14:53着 |
宮守 | 11:26着 11:40発 |
14:33発 14:26着 |
遠野 | 12:13着 13:31発 |
13:53発 12:44着 |
上有住 | 14:15着 14:17発 |
12:02発 11:57着 |
陸中大橋 | 14:32着 14:40発 |
11:39発 11:30着 |
釜石 | 15:08着 | 10:58発 |
SL銀河 2020年運転日
2020年のSL銀河の運転日は下記の通りです。
釜石行:7月4日、11日、18日、23日、8月1日、8日、15日
花巻行:7月5日、12日、19日、25日、8月2日、9日、16日
沿線の見どころ
宮沢賢治記念館
最寄りは新花巻駅。宮沢賢治の愛用したチェロや自筆の原稿が展示されている宮沢賢治の生涯や思想をたどる記念館。SL銀河で体感した宮沢賢治の世界をより感慨深いものにすることができます。
めがね橋
正式名称は「宮守川橋りょう」。釜石線にかかる半円が五つ連なるアーチ橋です。「銀河鉄道の夜」のモチーフになったといわれていて、春、夏、冬の観光シーズンに緑色や橙色でライトアップされます。
シープラザ釜石/サン・フィッシュ釜石
漁業が盛んな釜石市。シープラザ釜石では釜石の特産品やおみやげ品の販売されています。サン・フィッシュ釜石はシープラザ釜石と隣接していて鮮魚類の店舗や飲食店が建ち並び、三陸の海の幸を楽しめます。
釜石線の沿線、遠野は著名な民俗学者柳田国男の「遠野物語」でもおなじみの地。素朴な民俗文化が息づく北東北と日本有数の漁場をかかえた三陸の海の幸を楽しむ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。