北海道の南の玄関口、函館。青函トンネルが開通する前は、青森からフェリーが到着して道内各地に移動していました。江戸時代末期に「箱館」が開港して以来、西洋文化をいち早く取り入れてハイカラな生活が広まり、エキゾチックな街並みが形成されました。独特のモダンでレトロな雰囲気が残されています。クルーズで函館に寄港した時の下船観光のおすすめの観光スポットを3箇所、紹介します。
函館山展望台
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に三つ星として収録されている「函館山からの眺望」を満喫できるのが函館山展望台。夜景が魅力的な場所ですが、昼間も楽しんでいただけます。函館市街地と周辺の海や山が一望することができる絶景スポットです。展望台の建物は4階建て。最上階が屋上展望台になっています。3階にはティーラウンジも用意されています。函館山へのアクセスの基本はやはりロープウェー。山麓駅から山頂駅まではわずか3分。ゴンドラに乗ってぐんぐん遠ざかる函館の街並みと近づいてくる函館山をガラス越しに眺めることができます。ロープウェーの最寄りは函館市電という路面電車の「十字街」電停。ここから徒歩で約10分です。レトロな街並みを歩きながらロープウェー乗り場まで足を運べます。また函館市内を20分間隔で運行している「元町・ベイエリア周遊号」でもアクセスできます。
函館ハリストス正教会・カトリック元町教会
函館山の麓にあるエキゾチックでレトロな雰囲気の元町地区。函館山との観光とあわせて観光することができます。そんな元町地区でおすすめの見どころがロシア正教会の函館ハリストス正教会とカトリック元町教会。
函館ハリストス正教会は日本初のロシア正教会の聖堂です。白壁と緑屋根の対比が美しく、函館を代表する歴史的建造物です。現存する聖堂は1916年に建てられました。白壁と緑屋根の外観に加えて、美しい音色を奏でる鐘があることも有名で、市民には「ガンガン寺」の愛称で親しまれています。
カトリック元町教会は1859年創建されて、現在の建物は1923年に建てられました。12世紀のゴシック建築様式を用いた、高くそびえるとがった屋根の大鐘楼が特徴です。大聖堂内の祭壇はローマ教皇ベネディクト15世から贈られたものです。聖堂裏には、高さ1.5mの聖母マリア像をまつる「ルルドの洞窟」があります。
函館ハリストス正教会
入場:平日10:00~17:00 土10:00~16:00 日13:00~16:00
拝観料:200円(拝観献金として徴収)
12月26日から3月中旬まで休館
函館カトリック元町教会
開館時間:10:00~16:00(日曜日の午前中、礼拝時を除く)
年末年始12月30日~1月5日、聖堂使用時は休館
最寄りは市電「十字街」電停です。
五稜郭タワー
江戸時代末期に建てられた星形の西洋式城郭、五稜郭。明治維新後の戊辰戦争では最後の戦いである箱館戦争の舞台となりました。五稜郭の星形をはっきりと確認できるのが五稜郭タワー。高さ107メートルの展望台からは五稜郭の星形に加えて、函館市内の360度のパノラマを見ることができます。
また五稜郭跡は現在、公園となっていて春は桜、秋に紅葉の赤黄と四季折々の美しい景色を楽しめます。あわせて足を運んではいかがでしょうか。
五稜郭タワー
営業時間:8:00~19:00(4月21日~10月20日)
9:00~18:00(10月21日~4月20日)
年中無休
入場料: 大人900円、中高生680円、小学生450円
最寄り: 市電 「五稜郭公園前」電停 下車
五稜郭公園
入場は5~19時(4~10月)、5~18時(11~3月)、無料。
函館の寄港地は大型客船が利用する「港町ふ頭」と3万トン未満の客船が利用する「西ふ頭」があります。「港町ふ頭」は観光地エリアからやや離れていて、タクシーを利用すると、JR函館駅まで15分ほどで1600円前後です。函館駅までの臨時シャトルバスが運行される場合もあります。函館駅からは市電や「元町ベイエリア周遊号」という巡回バスの利用が便利です。「西ふ頭」は市電「大町」「函館どつく前」電停が最寄りで徒歩10分ほどです。異国情緒あふれる函館の街を満喫してください!