四方を海で囲まれている日本。古くから海上交通は物流の大動脈であり、重要な移動手段でありました。フェリーは鉄道網や航空路線、高速道路網が発達した戦後は物流手段として大きな役割を果たしてきましたが、近年、移動手段としてその良さが改めて注目されています。またフェリーの新造船も相次いでいて、船内の設備も充実して、ホテルに滞在している感覚で乗船を楽しめるフェリーも増えています。ここではフェリーが発着する「フェリーターミナル」、「フェリー乗り場」について紹介します。
目次
フェリー ターミナル 乗り場とは
フェリー乗り場はフェリーターミナルとも呼ばれます。複数のフェリー航路があるフェリー乗り場ではフェリー会社やフェリー航路ごとにフェリーターミナルがあるフェリー乗り場が多いです。大規模なフェリー乗り場では空港ターミナルビルに匹敵するフェリーターミナルビルがある港もあります。
フェリー ターミナル 乗り場 主な施設
「フェリー乗り場」「フェリーターミナル」の規模は大小様々です。大きなフェリーターミナルやフェリー乗り場ではフェリーの乗下船の設備に加えて、チケットカウンターやレストランや喫茶、お土産屋さん、観光案内所などがあります。中でも多層階のフェリーターミナルビルがあるフェリー乗り場では展望スペースを設けられていて、周辺の景色を一望することができて、観光スポットとなっているところもあります。
フェリー ターミナル 乗り場 乗船手続き
フェリー会社によって異なりますが、大まかに次のような流れになります。港にに着いたら、まず「乗船手続き」をします。この時、多くのフェリー会社では「乗船名簿」と呼ばれる専用の紙に住所・氏名などを記入する必要があります。「乗船名簿」はターミナルのテーブルに筆記用具と一緒に置かれています。乗船名簿に記入せずにカウンターに並ぶと、並びなおしになる可能性があります。旅行会社で予約した場合に発行される紙は乗船券ではありませんので、その場合もこの手続で交換が必要です。車を載せる場合は車検証も必要になりますので車から持っておりましょう。乗船開始時刻になったら、乗船口に移動してフェリーに乗ります。車を載せる場合は車に乗って乗船開始時刻を待ちます。窓口が混雑することも予想されます。時間には余裕をもって港に向かった方がいいでしょう。
日本全国 主なフェリーターミナル・乗り場一覧
ここで長距離フェリーが発着するフェリーターミナル、フェリー乗り場を中心に各地のフェリーターミナル、フェリー乗り場を紹介します。
フェリー ターミナル 乗り場 北海道
苫小牧 フェリー乗り場
苫小牧には「苫小牧西港フェリーターミナル」と「苫小牧東港フェリーターミナル」の2つのフェリー乗り場があり、乗船するフェリーによって乗り場が異なります。
苫小牧西港フェリーターミナル
太平洋フェリー、商船三井フェリー、シルバーフェリーの船が発着しています。
苫小牧東港周文フェリーターミナル
新日本海フェリーの苫小牧東港~秋田~新潟~敦賀間、苫小牧東港~秋田~新潟間、 苫小牧東港~敦賀間の航路が運航されています。
小樽フェリーターミナル
新日本海フェリーの小樽~舞鶴間、小樽~新潟間の2つの航路が運航されています。
函館 フェリー ターミナル 乗り場
「津軽海峡フェリー」が発着する津軽海峡フェリー函館フェリーターミナルと「青函フェリー」が発着する青函フェリー函館ターミナルがあります。ともに津軽海峡を縦断します。
フェリー ターミナル 乗り場 東北
青森 フェリー乗り場
「津軽海峡フェリー」が発着する「津軽海峡フェリー青森フェリーターミナル」と「青函フェリー」が発着する「青森港フェリーターミナル」があります。
秋田フェリーターミナル
新日本海フェリーの新潟-秋田-苫小牧東港間のフェリーが発着します。
仙台フェリーふ頭
太平洋フェリーの船が発着しています。
フェリー ターミナル 乗り場 関東
大洗港フェリーターミナル
商船三井フェリーの船が発着しています。
東京港フェリーターミナル(有明)
オーシャン東九フェリーの船が運航しています。
東京・竹芝客船ターミナル
東京と伊豆諸島を結ぶ東海汽船の船と東京と小笠原諸島を結ぶ小笠原商船の船が発着します。
久里浜港フェリーターミナル
房総半島の浜金谷まで運行する東京湾フェリーと東京と伊豆諸島を結ぶ東海汽船のフェリーが発着します。ショップ&フードコート「コーラル」は人気のよこすか海軍カレーをはじめ、三崎まぐろを使用したメニューなどを楽しめます。
横須賀フェリーターミナル
令和3年(2021)7月に就航した久里浜~新門司間を運航する東京九州フェリーが発着します。京急横須賀中央駅より約1.2km、徒歩で約15分です。
フェリー ターミナル 乗り場 中部
新潟 フェリー ターミナル 乗り場
新日本海フェリーの苫小牧東港~秋田~新潟間、新潟~敦賀のフェリーが発着する「新日本海フェリー 新潟フェリーターミナル」と新柄~佐渡島間を結ぶ佐渡汽船の新潟港ターミナルがあります。
敦賀フェリーターミナル
新日本海フェリーが新潟~敦賀間のフェリーを運行しています。
名古屋フェリー埠頭
太平洋フェリーのフェリーが発着します。
フェリー ターミナル 乗り場 近畿
舞鶴フェリーターミナル
新日本海フェリーが舞鶴~小樽間のフェリーを運航しています。
大阪南港 フェリー ターミナル 乗り場
さんふらわあフェリーターミナル
「フェリーさんふらわ」が大阪南港~別府間、大阪南港~志布志(鹿児島)間のフェリーを運航しています。
大阪南港フェリーターミナル
「名門大洋フェリー」、「四国オレンジフェリー」のフェリーが就航しています。
泉大津フェリーターミナル
「阪九フェリー」が新門司~泉大津のフェリーを運航しています。
神戸 フェリー ターミナル 乗り場
神戸港(六甲アイランド)
「フェリーさんふらわあ」が神戸~大分間、阪九フェリー が神戸~新門司間の船をそれぞれ運行しています。
神戸三宮フェリーターミナル
「宮崎カーフェリー」が神戸~宮崎間を、「ジャンボフェリー」が神戸~小豆島を結ぶフェリーを運航しています。
姫路港
「小豆島フェリー」が姫路~小豆島福田のフェリーを運航しています。
フェリー ターミナル 乗り場 中国・四国
小豆島 フェリー ターミナル 乗り場
「ジャンボフェリー」が小豆島~神戸三宮間、小豆島坂手~高松間、「小豆島フェリー」が小豆島福田~姫路間、小豆島土庄~高松間、小豆島土庄~岡山間、「両備フェリー」が小豆島土庄~新岡山間、「国際フェリー」が小豆島池田~サンポート高松間、「内海(うちのうみ)フェリー」が小豆島草壁~高松間のフェリーをそれぞれ運行しています。
高松港フェリー乗り場(サンポート高松フェリーセンター)
「ジャンボフェリー」が高松~小豆島坂手、小豆島フェリーが高松~小豆島土庄間、「国際フェリー」が小豆島池田~高松間、「内海(うちのうみ)フェリー」が 高松~小豆島草壁間のフェリーを運航しています。
徳島新ターミナル(沖洲)
「オーシャン東九フェリー」が運航しています。
東予港
「四国オレンジフェリー」が東予~大阪南港間のフェリーを運航しています。
新居浜東港
「九四オレンジフェリー」が新居浜~神戸間のフェリーを運航しています。
八幡浜港
「宇和島運輸フェリー」が八幡浜~別府間、八幡浜~臼杵のフェリーを、「九四オレンジフェリー」が八幡浜~臼杵のフェリーを運航しています。
フェリー ターミナル 乗り場 九州
新門司フェリーターミナル
「名門大洋フェリー」、「阪九フェリー」、「オーシャン東九フェリー」、「東京九州フェリー」のフェリーが就航している九州最大のフェリーターミナルです。フェリー会社、航路によってそれぞれターミナルビルがあります。
博多ふ頭
「九州郵船」が壱岐・対馬への船を運航している他、「JR九州高速船」が韓国の釜山との間の高速船を運航しています。博多港旅客ターミナルにあるベイサイドプレイス博多はレストランやショップが入っている複合商業施設です。
別府国際観光港
「フェリーさんふらわあ」が別府~大阪間、「宇和島運輸フェリー」が別府~八幡浜間のフェリーを運航しています。別府国際観光港からは「別府地獄めぐり」や別府と並ぶ温泉地・由布院温泉にも乗り換えることなくバスで移動可能。観光都市にある港ならではの足回りの良さが魅力です。
西大分港フェリーターミナル
「フェリーさんふらわあ」が大分~神戸間のフェリーを運航しています。
佐賀関港
「国道九四フェリー」が運航しています。送迎に利用できる展望デッキもあり、「FOOD & COFFEE カルマーレ」はターミナルビル2Fにあるレストラン&カフェ。佐賀関名産の海藻「くろめ」が入ったくろめうどんや大分名物のとり天定食などを食べることができます。
臼杵港
「宇和島運輸フェリー」と「九四オレンジフェリー」が臼杵~八幡浜間で運航しています。
長崎港ターミナルビル
長崎と五島列島を結ぶ「九州商船」のフェリー、ジェットフォイルが運航されています。
島原港フェリーターミナル
「九商フェリー」が長崎~熊本間のフェリーを運航しています。
熊本港フェリーターミナル
「熊本フェリー」と「九商フェリー」の2社のフェリーが就航しています。ターミナルレストラン「ベイサイド港カフェ」は食事を楽しめるお洒落なカフェ。売店「みやげもん」は熊本のお土産や銘菓を取り揃えています。
宮崎港フェリーターミナル
「宮崎フェリー」が宮崎~神戸間のフェリーを運航しています。売店では宮崎の特産品を使ったお菓子、加工品、焼酎など取り揃えてます
志布志港フェリーターミナル
「フェリーさんふらわあ」が志布志~大阪南港間を結ぶフェリーを運航しています。
鹿児島 フェリー ターミナル 乗り場
鹿児島港と桜島港を結ぶ「桜島フェリー」が運航する桜島フェリーターミナル、鹿児島~奄美群島を結ぶ「奄美海運」のフェリーが運航する北ふ頭旅客ターミナル、十島村役場が運航する「フェリーみしま」が発着するフェリーみしま旅客待合所、同じく十島村役場が運航する「フェリーとしま」が発着するフェリーとしま旅客待合所、鹿児島~種子島、屋久島間を結ぶフェリーが発着する南ふ頭旅客ターミナル、「種子島高速船」の鹿児島~種子島、屋久島間を結ぶジェットフォイユが発着する種子・屋久高速船旅客ターミナルがあります。
まとめ
ここで紹介したフェリーターミナル、乗り場はごく一部。日本各地からはたくさんフェリーが発着しています。フェリーの魅力はマイカーやバイクを航送して、現地で利用できること。普段乗り慣れた車やバイクで到着後、すぐに観光に出かけることができます。愛犬家にうれしいペット対応もあるのも魅力です。寝台列車がほとんど姿を消した中、のんびりとした移動を楽しめるのも魅力。フェリーに乗って旅に出かけてみてはいかがでしょうか。